ゲーム機のコントローラーのボタン配置と決定ボタンの変遷(その4)

前回(その3)ではXboxのコントローラーまで紹介しました。

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今回はDSからWiiまで。

 

 

 

ニンテンドーDS(04年12月)

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Photo by  Consumed Crustacean / CC BY-SA 3.0 / trimming and color adjustment from original

 

任天堂GBAの次の携帯ゲーム機、GBASP同様折りたたみ式です。入力に新たにタッチスクリーンとマイクが採用されています。ゲーム機(ゲームソフト交換式)にタッチ操作が標準採用されるのはこれが初?

ボタン操作がボタン位置やボタン名の把握や慣れが必要なのと比べ、タッチペン操作は初めての人でもすぐ直感的な操作が可能で、新規ユーザーの敷居を大幅に下げました。DSのタッチ操作は現在のスマートフォンのゲーム等にも影響を与えています。

 

SFCと同じABXY配置

何かと革命だったタッチスクリーン採用の一方、ボタンについてなのですが…GBAのABLRセレクトスタートにXYボタンが追加されてSFCと同じボタン構成になりました(十字ボタンの上のボタンは電源ボタン)。ABXYのボタン配置もSFCと同じです。

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GB・GBAのABボタンの配置そのままにXYボタンを追加したので、64やGCのように決定ボタンであるAボタンを下(手前)に配置することはできません。ていうか単純なSFC踏襲で、据置機の64やGCの方にはあったボタン配置へのこだわりが見えない…。

まぁDSにはGBA互換機能があるのでABボタンの配置を変えるとGBAソフトを遊ぶ時に混乱しますし、世界で64やGCよりもヒットしたSFCSNESの配置を踏襲してるので当時のゲーマーが慣れ親しんだボタン配置かつSFCの過去作を移植するにも相性が良いです。

そして携帯機の場合は、薄さやら配置スペースやら本体サイズやら持ちやすさやら色々と絡んでくるので、今までの携帯機のボタン配置も独特な64コンやGCコンなどの据置機と違いオーソドックスでしたし、GCのようなボタンの役割ごとの形状差別化も配置スペースの都合上無理なのでしょう。

でもな~、64やGCで脱却した「基本YとBを使うのに決定ボタンが脇のA」にまた戻っちゃうのかぁ~。これ以降の任天堂のABXYはこのSFC配置のみになります。そして今後PCのデファクトスタンダードになるXboxコンのABXY配置とは4ボタン全部位置が違う。GCでは一応A(決定ボタン)とYは同じ位置(BとXは逆)だったのに…。

 

・4ボタン色分けはなし

DSはABXYの配置はSFCと同じですが色は4色ではなくなっています(ボタン類は黒で、一応ABだけ暗いグレーです)、というかそれまでの任天堂の携帯ゲーム機のボタンは、初代GB・GBポケットのグレーのABボタンが赤紫な以外は基本的に黒やライトグレー等の無彩色です(限定カラーには攻めた色もある)。これは本体の色が有彩色な場合にボタンの色と本体の色がケンカしないようにだと思われます。据置機のコントローラーと違い、所持物として外で他人に見られる機会のある携帯機故のデザイン性重視でしょうか。DS Lite以降はボタンの色が本体の色と同じというケースが増えます(New3DS前後だけSFCの4ボタンカラーが復活しますが)。
ボタンが色分けされてると、操作説明表示する時に一目でわかりやすかったりするんですけどねー。

 

・タクタイルスイッチ

ボタン類はGBASPから、ストロークがかなり薄いタクタイルスイッチ(タクトスイッチ)になっています。タクタイルスイッチというのは押した時に押したのがわかりやすい感触のあるスイッチで、マウスのボタンなんかがそうです。GBASP・DS・DSi3DSnew3DS・SwitchのJoy-Con等のボタンが該当します、携帯機に多いですね(DS LiteやSwitch Liteのように違う場合もある)。
薄さや耐久性で、据置ゲーム機のコントローラーで使われている導電性ゴム方式よりメリットがあるとかでしょうか。押し心地もだいぶ違う感じで、特に十字ボタンは操作感が変わってきます。

 
あ、決定ボタンはSFC同様A決定Bキャンセルです。ただし、そもそもボタンは使わず画面に表示される決定ボタンUIをタッチして決定、も多いです。



 

PlayStation Portable(04年12月)

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PlayStation初の携帯ゲーム機です。4.3インチという当時の携帯ゲーム機の中で最大の画面サイズ。画面が占める割合が大きい!

ボタン構成は、方向キー・アナログパッド・◯✕△□・LR・SELECT・STARTに加えて、ホームメニューに移動するためのHOMEボタンがあります。他のボタンは音量や明るさ等の本体調節用ボタン。L2・R2ボタンはありません。

ボタンの感触は導電性ゴム方式なので既存のコントローラーと変わりないですが、アナログパッドは倒して入力するスティックと違い、丸いパッドをスライドさせることで入力するので操作感はだいぶ違います。可動域もアナログスティックと比べると少し狭い。

 

・こちらも4ボタン色分けなし

ボタンの色は本体の色と同じで、DUALSHOCK等と違い◯✕△□ボタンのマークに色がついていません(無彩色)。理由はDSの項で書いたのと多分同じだと思いますが、色がなくなった結果、ゲーム画面に◯ボタンを押せ的な◯ボタンアイコン表示が出た時に、

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「えっ何この二重丸?」とか「なんか円が出てきたけど」みたいになったりします。ボタンアイコンであることが伝わりづらくなっている。従来どおり色がついてる方が、

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まだ◯ボタンであることが伝わりやすい。AとかBとか文字になってれば色が無くてもまだわかるんですけどね。これはボタン名が記号であることのデメリットかも(でもXは✕と同じくらいわかりづらいけど)。

 

・海外PSPのキャンセルボタンは?

さて決定ボタン調査のお時間です。

海外発売のPS2ソフトは、特に海外開発の物で△キャンセルが主流でしたが、いつそれが現在の◯キャンセル主流に切り替わっていくのか、海外発売のPSPではいかに。

 

タイトル 発売時期 決定 キャンセル  
Ridge Racer 05/03  
Metal Gear Acid 05/03  
Untold Legends 05/03  
Wipeout Pure 05/03  
ATV Offroad Fury: Blazin' Trails 05/04  
Virtua Tennis: World Tour 05/10  
Syphon Filter: Dark Mirror 06/03  
Tomb Raider: Legend 06/06  

Pirates of the Caribbean:
At World's End

06/06  
Madden NFL 07 06/08 play call画面から戻る時のみ
Sonic Rivals 06/11  
Mortal Kombat: Unchained 06/11 chess kombatモード時のみ
Capcom Puzzle World 07/02  
Shrek the Third 07/06  
Monster Hunter Freedom 2 07/08 日本名はモンスターハンター ポータブル 2nd
Spider-Man: Friend or Foe 07/10  
Metal Gear Solid: Portable Ops 07/11  
Patapon 08/02  
God of War Chains of Olympus 08/03  
Need for Speed: Shift 09/09  

 

まーたMGSが海外でも◯決定✕キャンセル、ってのは置いといて、△◯混在から少しずつ◯が増えて2007年からは全て◯、という感じでしょうか。ここでようやく△から◯になる過程の境目が。

推測ですが、PSPからどんどん◯でキャンセルになっていった原因は多分、ホームメニュー(XMBクロスメディアバー)とセーブ・ロードメニューの◯キャンセルが影響しているのではないかと。

PSPメモリースティックに保存した音楽や動画を再生するメディアプレイヤーとしても使われるのですが、そこで◯キャンセルのXMBを使う機会があります。
そして、PSPからはセーブ・ロード用のメニューがOS側で用意されていて、それを使えばゲーム側でセーブ・ロードメニューを実装する必要がありません(今までどおり独自のセーブメニューを実装してるゲームもあります)。ゲーム中△キャンセルなのにセーブ時だけ◯キャンセル、となるとプレイヤーが混乱するので、ゲーム中もセーブメニューに合わせて◯キャンセルにした方がよくなります。

そういう理由で◯キャンセルが広がっていったのではないかと思います、とまぁいろいろ推測を書きましたが、もしかしたらSCEが✕決定◯キャンセルの決定ボタンのガイドラインを決めたという可能性もあり得ますけれども。

 

 

 

Xbox360 ワイヤレスコントローラー(05年12月)

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初めて有線ではなく無線コントローラーが本体に同梱されました(他の据置機もこれ以降は基本的に無線)。ただし翌年発売のXbox360コアシステム(HDDを内蔵しない廉価版)のみ有線版同梱。

・整理されたボタンや機能

XboxコントローラSをベースに、黒白ボタン廃止、感圧アナログ廃止、拡張スロット廃止といろいろ省いてシンプルになりました。左トリガー・右トリガーとは別にLBボタン(Left Bumper)とRBボタンが追加されています、DUALSHOCKで言うL1R1。BACK・STARTボタンもDUALSHOCKのSELECT・STARTボタン的な位置に移動しています。
Xboxロゴがあった場所にはXbox360ロゴを模したガイドボタンが配置され、押すと本体の電源を入れたりガイドメニューに戻ったりできます。周囲の光る位置で自分が1~4Pのどれなのか(何人目の参加プレイヤーなのか)もわかるようになっています、有線だと接続先見れば1~4Pのどれなのかわかりますが無線だとわからないですしね。

 

・360だけではない公式採用

360コン自体の変化はDUALSHOCK寄りになった程度ですが、360コンはXbox360とは別のところに大きな変化をもたらしています。Windows用ゲームで使うゲームパッドの、360コン(やXboxOneコン等の箱コン)のデファクトスタンダード化と、ゲームパッド対応ゲームの増加です。

Windowsのゲームは大抵の環境で使えるキーボードやマウス等のポインティングデバイスで操作するのが基本であり、ゲームパッドはオプション扱いで非対応も当たり前でした。

当時のWindowsゲームコントローラーに対応する場合DirectXの一機能であるDirectInputを使用していて、これはハンドルコントローラーやフライトスティック等様々なコントローラーに対応できる一方、ゲームパッドに標準のボタン構成というものはなく「アナログスティックは2本どころか1本あるかも期待できない」「LRボタンがある前提にもしづらい」「右手親指付近に来るボタンの数も2・3・4・6などバラバラ」「1ボタンはどこか・2ボタンはどこか等の配置も決まってないのでボタンコンフィグ必須」という状況でした。例えばひし形4ボタン配置のボタン順にしても、

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このように様々なパターンが考えられます、どうなってるかは作ってるメーカー次第。
最低限あると期待できるボタン類はせいぜい2軸入力(十字キー)と4ボタン以上でしょうか、その4ボタンもABC・STARTなのかAB・START・SELECTなのかABXYなのかABLRなのかわかりませんが…。
あと「アナログスティックと十字キーがそれぞれあるゲームパッドでは十字キーがX軸Y軸入力扱いなのかハットスイッチ*1扱いなのか・ハットスイッチ扱いの場合ゲームがハットスイッチ入力に対応していないと十字キーが使えない(十字キー操作向けのゲームもアナログスティックでやるしかない)」問題もあります。

 

Windowsゲームコントローラーの標準へ

Xbox360発売と同時に、Windowsで360コンが公式にサポートされ、有線ならPCにUSB接続、無線なら受信用アダプタをUSB接続することで使用できます。DirectInputではなくXInputという箱コン用の新APIが採用され、360コンの機能(振動や2つのアナログトリガー、2つのアナログスティック等)をフルに使用することが可能です。そしてXInputを使う限りは360コンのボタン構成を前提にゲームを作ることができるのも大きい。

また、翌年のWindowsVista発売とともにGames for Windowsが開始されたり(Halo2Gears of WarなどXboxや360のゲームがWindowsに移植)、マルチプラットフォーム展開で360版と同じ内容でのWIndows版が出ることが増えたりして(360のハードやAPIがWindowsPCと共通点があることによる親和性の高さやゲームエンジンの開発・使用の増加の影響でしょうか)、XInputと360コンによりコンシューマ機版と同じ操作をWindows版でも可能にしているケースが増えていきました。

すっかりデファクトスタンダード化した後は、コンシューマ機に出てないWindows専用ゲームでも普通に箱コン等のゲームパッドに対応してたり、他社製ゲームパッドにもXInput対応でABXYボタンの配置と色が箱コン基準になった物が出ていたりします。

 

360コンはコントローラー自体の進化よりも、PCゲームでのゲームパッド普及という点で大きな影響を残したコントローラーでした。

 

 

SIXAXIS(06年11月)

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DUALSHOCK 3(07年11月)

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2つとも同じ画像じゃん!みたいになってますが、実際同じ形です。SIXAXISはクリアブラックだったり(この画像でもグリップの先の方に内部のネジ受け部分が透けて見える)DUALSHOCK3は奥側にロゴが追加されたりと見た目の小さい違いはありますが。

ちなみに05年5月の最初のPS3発表時はコントローラーがブーメラン型のインパクトある形で話題になりました。が、翌年のE3 2006(06年5月)では、05年9月に発表されたWiiリモコン同様モーションセンサーを搭載しつつ、形はいつものDUALSHOCK型に戻ってました。

DUALSHOCKの名前は冠せず1年で黒歴史行き

DUALSHOCK2の次が3じゃなくてSIXAXISになった、と思ったらまた3になってますが、この2つのコントローラーの主な違いは1点です。SIXAXISにはDUALSHOCKの名前の由来になった2種類の振動機能が無いということです。DUALのSHOCKが無いのでDUALSHOCKを名乗っていません。

これは当時Immersionがゲーム機メーカー相手に起こした特許訴訟が影響しています。
Immersionは02年、SCE・SCEAとMSを相手にコントローラー振動機能の特許を侵害したとして提訴、*2MSは03年ライセンス料支払いとImmersion株式の一部を取得する形で和解、一方SCEは05年3月一審で敗訴、06年11月発売のPS3同梱のSIXAXISには振動機能が付かず、07年3月SCEはライセンス料に加え損害賠償や遅延利息などを支払う形で和解し、07年11月にDUALSHOCK3が単体発売されました。*3

SIXAXISは係争中のつなぎとしての登板だったのか、DUALSHOCK3発売決定後すぐ製造終了になっています。1年で役目終了の徒花。一応SIXAXISにも「振動のためのモーターと重りが無い分軽い」「500円ほど安い」というメリットが無くは無かったり。

 

・6軸検出システム

SIXAXISの名前は、6軸検出システムに由来します。モーションセンサーを内蔵しており、コントローラーの加速度3軸(XYZ)と姿勢3軸(RollPitchYaw)の合計6軸を検出できます。

6軸というと通常は3軸加速度センサー(移動を検出)と3軸ジャイロセンサー(回転を検出)の合計6軸のセンサーの事を指しますが、SIXAXISはセンサーが6軸なのではなく、あくまで移動3軸と姿勢3軸の合計6軸を検出できるという意味での6軸です。普通それ6軸って言わなくない加速度センサーは3軸、ジャイロセンサーは1軸(Y軸、Yawのみ)で、合計4軸です。FOURAXISじゃない?
加速度センサーで重力方向を検出することでRollとPitchを算出しますが、移動の加速度と混ざるので3軸ジャイロセンサーと比べてレスポンスや精度が落ちて誤認が増えます。

なおSIXAXIS発表時のSCEのリリース文では振動機能が無くなった理由を「振動そのものが(6軸)検出情報と干渉するため」と説明していましたが、和解後DUALSHOCK3で振動機能が付いても6軸検出システムは変わらず続投してます。干渉するからじゃないじゃんやっぱ特許紛争中だったからじゃん!まぁ干渉したところで一時的に検出精度が落ちる程度だし、そもそも振動させる間だけ6軸検出しないみたいな排他利用なら別に干渉しないですしね…。

・2→3の変更点

その他DUALSHOCK2からの変更点ですが、無線対応になったのと、L2R2がストロークのあるアナログになったのと、ANALOGモードスイッチ(デジタル・アナログ切り替えボタン)が無くなりその位置にPSボタン(押すと本体の電源を入れたりホームメニューであるXMBに戻ったりできる)が追加されました。変更点を見るとどことなく360コン寄りになった感じが。なんだかDUALSHOCKと360コンの間で互いに影響が行ったり来たりしてますねー。そういえば自分が1~4PのどれなのかがわかるLEDも付きました。
アナログトリガーもDC・GCXboxと来てついにPSにも。あとアナログスティックも傾斜角度範囲や精度の向上など細かい変更があります。

初期型PS3PS2互換機能でPS2のゲームもプレイできたためか、ボタンの感圧アナログ機能はそのままです。しかしL2R2がアナログ対応になってなおPS3新規ゲームで感圧アナログ機能を新規採用するゲームははたしていくつあったのか…。

・海外PS3のキャンセルボタンは?

ここで再び決定ボタン調査ターイム。というか海外発売のゲームのキャンセルボタン調査。

PSPでは06年までは◯△混在、07年以降は◯キャンセルになってましたが、06年末発売のPS3ではどうなっているのか。

 

タイトル 発売時期 決定 キャンセル
Ridge Racer 7 06/11
Marvel: Ultimate Alliance 06/11
Sonic the Hedgehog 07/01
Virtua Fighter 5 07/02
MotorStorm 07/03
Heavenly Sword 07/09
Guitar Hero 07/10
Conan 07/10
Gran Turismo 5 Prologue 08/04
Metal Gear Solid 4: Guns of the Patriots 08/06
Star Wars: The Force Unleashed 08/09
Lego Batman: The Videogame 08/09
Killzone 2 09/02
inFAMOUS 09/05
Demon's Souls 09/10
Uncharted 2: Among Thieves 09/10
God of War 10/03
Dirt: Showdown 12/06

 

海外でも◯決定✕キャンセルだったMGSも、◯✕決定△□キャンセルだったGTも、PS3では✕決定◯キャンセルになっている。そして07年以降はGuitar Hero Ⅲ以外◯キャンセルですね。前回のPS2のキャンセルボタン調査を見返してみるとこちらも07年以降は◯キャンセルです。

ついに海外発売のゲームが、海外開発でも日本開発でも✕決定◯キャンセルに統一されました、PS5に至る現在までこの状態が続いています。
結局海外開発の△キャンセルの普及は一体何きっかけだったんだろうというのが気になりますが、ともあれこれで統一。

 

 

Wiiリモコン(06年12月)

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なんかそれまでと全然違う形の物が。

・普段ゲームをしない人も怖がらないコントローラーを

ゲームコントローラーが、ゲーマーにとっては機能やボタンが色々増えて進化していく一方普段ゲームに触れない人にとっては色んな所にボタン等がいっぱい付いてて両手を同時に使って操作する未知の物体と化していた中、Wiiリモコンは名前をゲームに触れない人でも馴染みのあるテレビのリモコンに例えつつ、振るだけの簡単操作で遊べるゲームを本体に同梱するなどしてゲームを初めてする人への敷居を下げて、新発売当時は世界で話題になりました。

振ったり等の動きは3軸加速度センサーで検出します。ゲームパッドにモーションセンサーを付ける例は、傾きをアナログ入力として使用するMicrosoft SideWinder Freestyle Pro(98年発売)等がありますが、Wiiリモコンの場合は片手で握れる棒状なのを活かして、テニスラケットやバット、剣などに見立てて体感ゲーム的な操作が可能です。「B押しながら十字ボタン右に押しながらA押す」とかと比べて、テニスゲームで「Wiiリモコンをラケット同様に振る」は普段ゲームをやらない人にもわかりやすい。

ハンドルやザッパー(銃)の形のアタッチメントにWiiリモコンをセットすることで、レースゲームでハンドルを回して操作したり銃を構えて画面を撃ったりすることができます。ますます体感ゲーム的。

・ボタン構成

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Photo by  Consumed Crustacean / CC BY-SA 3.0

ボタン構成は、電源ボタン・十字ボタン(DS Liteのに似てる)・A・B・1・2・プラス(+)・マイナス(-)・HOMEボタンとなっています。HOMEボタンの下にある穴はスピーカーです(テニスでボールを打ち返した時振動とともにそこからボールが当たった音が鳴る、みたいな使い方)。

GCのABXYボタンの様に、ボタンのデザイン差でどれがよりメインのボタンかを表す方法が採られています。丸いボタンの中で一番大きく唯一透明パーツが使われているAと形が独特で他のボタンより大きい十字ボタンが一番メインで、次に少し小さい1・2ボタン、その次に更に小さく厚みも薄い+・ーボタン。とりあえず真ん中に鎮座する&握ると親指の先に来るAボタンを押せ、という感じでしょうか。

一方でAボタンと同じくらい重要なBボタンが、裏側に配置という表を見ただけでは気づきにくい場所にあります(64コンのZボタン的な位置)。ゲーム内でBボタン押す指示出す時も、位置がわかる絵入りでが指示が出たり。
タイトル画面でゲームスタートするボタンがよくAB同時押しだったりするのですが、Bボタンの位置を知ってからでないとゲームを始められませんというBボタンチュートリアルな意味もあるのだろうかと思ってます…考えすぎ?

任天堂系では珍しい?ボタン名が数字の1・2ボタン。Wiiリモコンは横にしての両手持ちにも対応していて、この場合左手に十字ボタンとA、右手に1・2ボタンが来ます。ファミコンのコントローラーっぽくなりますが、任天堂系によくある右から順にAB…ではなく左から1・2になります、こっちも珍しい。発売前は縦持ちでは上から順にXY、横持ちでは右から順にabと、1つのコントローラーにABとabが同居してたようですが、完成品ではシンプルに1・2。

なんだか抽象的な名前のプラス(+)ボタンとマイナス(-)ボタンは、START・SELECTボタン的なポジション。というか発売前は実際START・SELECTボタンでした。あまりスタートや選択に使われないSTART・SELECTボタンがとうとう消滅。ゲームスタートする時はABボタンだし。「リモコンの+と-のボタン」だと音量調節ボタンっぽい(Wiiリモコン設定のスピーカーの音量調節時など実際そういう使い方をする時もある)。

HOMEボタンと電源ボタンは、その名の通りHOMEボタンメニューに移動するボタンと本体の電源をONにしたりOFFにしたりするボタンです。2ボタンの下にあるのは自分が1~4Pのどれなのかを示すLEDです。

DSの項で携帯機はボタンの色が無彩色、DS Lite以降は本体カラーと同じ色が増える、という話をしましたが、WiiWiiUでは据置機でもボタンの色がコントローラーの色と同じになりました。SFCからの各ボタン色分けが無くなってしまった…他2社の据置機と違い、任天堂の据置機はこの後もずっとボタン色分けはありません。

 

ポインティング機能

Wiiリモコンには、レーザーポインターみたくテレビ画面の任意の場所を指し示すことができるポインティング機能があります。テレビの上か下にセンサーバーを置いてそれを位置の基準にします。

Wiiリモコンの先の方はテレビのリモコンみたいに黒く(正確には赤外線色に)なっている部分があります。テレビのリモコンのイメージだと、Wiiリモコンの先から赤外線LEDを点滅させて信号を送りセンサーバーで受信するみたいなイメージになりますね。
しかし、Wiiリモコンは受信と送信が逆です。両端の赤外線LEDがただ光りっぱなしになってるだけのセンサーバーのその2つの光点を、Wiiリモコンの先の赤外線カメラ(CMOSイメージセンサー)で捉えて、そこからリモコンの相対位置を逆算し、ポインティング位置を決定します。2つの光点が下にあるならリモコンは上を向いていて、2つの光点が近づいていっているならリモコンはセンサーバーから離れていっている。
センサーバーはセンサーと言いつつ何も受信していません、Wii本体に繋がっているケーブルも電力供給のみです(本体からセンサーバーをテレビリモコンの信号どおりに点滅させてテレビに受信させ、テレビを操作するという機能もある)。

赤外線カメラの画像を無線(Bluetooth)で送ろうとすると、帯域が足らず画像1枚分転送するのに時間がかかり全然fpsが出なくなってしまいます。Wiiリモコンではカメラの高fps(200fps)を活かし遅延を減らすため、カメラの画像をWiiリモコン側で画像処理して情報量を「最大4つの光点の位置・サイズ」まで減らして転送しています、結構高機能。

 

・ヌンチャク

Wiiリモコンの手前の方には外部拡張コネクタがあり、拡張コントローラを追加したりWiiモーションプラス(3軸ジャイロセンサーWiiリモコンプラスには内蔵)を付けたりできます。

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Photo by  Adafruit Industries / CC BY-NC-SA 2.0 / trimming from original

Wiiにはヌンチャクという拡張コントローラが同梱されていて、アナログスティックとデジタルのトリガーボタン2つと3軸加速度センサーを備えています。Wiiリモコンを右手に持ち、ヌンチャクを左手に持って使います。各々に加速度センサーがあるので、右手と左手の動きをそれぞれ検出、例えばボクシングゲームで右パンチと左パンチを使い分けるみたいな操作が可能です。ケーブルで繋がってる様がヌンチャクっぽいのでこの名前。

L1L2ボタン的な位置にCボタンとZボタンがあります。なんかABCボタンがバラバラの場所にありますね。

ヌンチャク装着状態をDUALSHOCK3のボタン構成と比較してみると(電源ボタンは除く)、スティックが左手側1つのみで押し込みボタンなし、十字ボタンは右手側、右手親指付近は4ボタンではなくメインがA・サブが+・-の3ボタンで更に少し遠くに1・2ボタン、右手人差し指で押すボタンはR1R2と違いBのみ、という感じ。

右スティックなしって、FPSとかみたいな右スティックでエイム・カメラ操作するゲームどうやってプレイするの?という疑問が湧きますが、WiiFPSは他機種に無い独特な操作方法を採用しています。
まずWiiリモコンにはポインティング機能があるので、画面内の撃ちたい場所を直接指し示して撃つことができます。スティックによるエイムより早くて直感的。そして横を振り向く等カメラを回転させたい時は、画面の外側の方というか端の方をポイントするとそっちを向く(カメラが回転する)ようになっています。スティックによるカメラ操作のような、人によってリバース(カメラの方を動かす)かノーマル(照準・視線の方を動かす)か分かれてしまうということもありません(リバース設定は必要ない)。

 

・普段ゲームをする人にとってのモーション操作

Wii本体はパワーアップしたGCという感じで基本機能はGCのまま(GCのゲームも遊べる一方HD対応やプログラマブルシェーダーが無い)なため、価格帯やスペックが同世代のPS3や360と違っていてマルチ展開がしづらい機種でしたが、操作でも他2機種と違ってモーション操作が積極的に採用されました。

ただ、ゲーム初心者にはわかりやすかったり没入感が増すモーション操作も、ゲームに慣れてる人にとってはボタン押すだけで済んでた動作でリモコンを振る必要が出たり(別に強く振る必要は無くクイッと動かすだけでいいが、やっぱりボタンよりは面倒)、振り方によって意図した操作と別の操作が出る誤爆が発生したりします。
ゼルダの伝説 トワイライトプリンセスが、最初はGC向けに作られていたためGCコンで操作するGC版とWiiリモコン+ヌンチャクで操作するWii版の2機種で発売されているのですが、剣を振るのにGC版はBボタン押すだけなのにWii版はリモコンを振る必要があり、何百回何千回と行う基本動作で操作の手間に差が出ていました。Wii版買って後悔した…WiiGCコン使えるんだからWii版でもGCコン使わせてくれよー、右利きリンクでいいからさー。
同じゼルダの伝説シリーズでも、最初からWii向けに作られたスカイウォードソード*4みたいにモーション操作で剣振ることの意味が大きいならいいんですけどね。

長時間プレイに関しても、ボタン操作だと長時間続けられても、モーション操作だと長くプレイしてるほど疲れてくる、小さい動作もずっと続けていると疲労が蓄積して辛くなってきます。
斬撃のREGINLEIVというWiiのゲームを飯トイレ休憩以外ぶっ続けで16時間やったら手首が痛くなってしまいました。それは単純に長時間やりすぎ。

振り方次第で入力を意図通りに認識してくれずストレスになるゲームがあったり、振り方の加減がわかりづらかったり熱くなってつい強く振ってしまって腕が痛くなるというようなケースもあります。
Wiiと同時発売の、ガンダムハンマーを敵にぶつけまくるSDガンダム スカッドハンマーズでは、Wii初期でモーションセンサーの扱い方のノウハウが少ない頃だったせいか強く振らないと反応しなかったりすることがあり、爽快だが腕が痛くなると評判でした。


1か0かのデジタルなボタン入力よりレスポンスが遅いのと、入力の正確性に劣るという点で、モーション操作はゲーマーにはあまり歓迎されていなかった印象です。
ヌンチャクは両手で持つゲームパッドと違って右手左手を別々の位置にできる自由度がありますが、ポインティングやモーション操作を使う場合はプレイする姿勢がある程度強制されてしまい、ゲームパッドよりむしろ姿勢の自由度が減るという欠点もあります。寝っ転がりながらとか無理。

 

 

決定ボタンはA決定Bキャンセル。いつもの。
ただし、「はい」のUIをポイントしてAボタン押して決定・「いいえ」のUIをポイントしてAボタン押してキャンセルという、PCで「OK」「キャンセル」をマウスでクリックするのと同じようなものも多いです。 


クラシックコントローラ(06年12月)

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Wiiリモコンの外部拡張コネクタに接続して使う拡張コントローラーです。
クラコンはWii本体には同梱されていない別売りの周辺機器ですが、ボタン構成の話的には意味があるので今回取り上げます。

バーチャルコンソール*5と、クラコン対応Wiiソフトで使用できます。

バッテリー等を内蔵してない有線コントローラーですが、ゲーム機本体に繋ぐのではなくWiiリモコンに繋ぐので本体から離れても使えます。本体との無線通信はWiiリモコン側におまかせ。クラコンを両手で持ち、Wiiリモコンは持たずそこらへんに置いておく感じ?

 

SFCコン?

握れるグリップなしで、左右が丸いシルエット。左手親指に近くて操作しやすい左上にはGCコンみたいなスティックではなく十字ボタン。そして右手側のひし形配置4ボタンの配置は、等間隔ではなく横に長いひし形です、これはSFCコンだけの特徴だったもので、DSもDUALSHOCKも箱コンも4ボタンは等間隔に並んでいます。
ということでかなりSFCコン的。SFCコンの配置は維持しつつ下の方にスティック2本後付けしたみたいな。SFCコン的なのはVC(バーチャルコンソール)で使うことを強く意識してるのだと思います。+ーボタンにSELECT・STARTと書いてあるのもVC向け。
そういえば元々のデジタル入力パッドの配置を変えずに下の方にスティック2本後付けという同様のアプローチであるDUALSHOCKとスティック配置が同じに。こっちは振動機能やスティック押し込みボタンはありませんが。

ボタン構成は、十字ボタン・Lスティック・Rスティック・a・b・x・y・L・R・ZL・ZR・+/START・ー/SELECT・HOME、となっています。

ABXYではなくabxyと小文字になってるのは、操作説明表記の際WiiリモコンのABとクラコンのabを区別できるようにするためです。

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同じAボタンでも、左からWiiリモコン・クラコン・GCコン。色は同じなので大文字小文字で区別。やっぱボタン色分けあった方がいいんじゃないかなぁ…。
SFCコンのAB・XYグループ分け表現はクラコンではボタンの透明・不透明で表現してます。

スティックは64コン・GCコン同様八角形の外枠があります。親指がスティックにDUALSHOCKみたいに斜めにかかることになるので、真っ直ぐ前がわかりやすいのは良い。

Lボタン・Rボタンは短めながらストロークのあるアナログで、LRの内側にZLボタン・ZRボタンというデジタルボタンが追加されています。

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まぁVCプレイ中はLRにアナログいらないなーと思ったりしますが。

PSコンのL1L2みたいなショルダーボタン2個編成を、360コンに続き任天堂も採用。ZLZR初登場ですが、L1L2的な縦並びではなく、厚さが増さない横並びのL・ZL。

 

・”クラシック”

クラシックという名前が付いていますが、どういう意味のクラシックなんですかね?SFCコン風だからクラシックコントローラー?それともVC等クラシックなゲーム向けのコントローラーという意味とか?

Wiiリモコンを初公開したTGS2005の基調講演にて「このコントローラーで、ゲーム入力インターフェースの新しいスタンダードを確立するという事を目指しています」と言っているので、やはり新たなスタンダード(Wiiリモコン)に対しての従来型コントローラー=クラシックということでしょうか?大きく出たな!


ちなみに従来型のコントローラーを同梱せず別売りにしたのはマルチプラットフォームでゲームを出してもらうには悪手だったのか、WiiUやSwitchに同梱しているコントローラーは従来型のボタン構成&両手持ちができるようになっています。Switchだと任天堂は左右分離型の操作も結構使いますが、任天堂以外、特にインディーズゲームは結構な割合で両手持ちな印象。

 

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Photo by  Thegreyanomaly / CC BY-SA 3.0 / trimming from original

09年8月には、モンスターハンター3に合わせてクラシックコントローラ PROが発売されています。
従来のクラコンとの違いは、左右にグリップが付き、LRがデジタルになり、LR・ZLZRが横並びではなくPSコンのような縦並びになり厚みが増しました。更にDUALSHOCK寄りになってるじゃん!社長が訊く『モンスターハンター3(トライ)』内ではモンハンスタッフにクラコンPROの形状を提案してもらったとあります。

元のクラコンのLRがアナログだったのは結局なんだったんだ…まぁPS2PSPのモンハンやってた人にアナログLRは必要ないだろうけど。

 

 

 

 

その4では終われなさそうなのでWiiリモコンの従来と違う所をしっかり書いていったらむしろその4が一番長くなってしまった。違う所が多すぎて書くことが続々と…。

その5はもう少し短くなるんじゃないかなーと思います、そしてその5でこのシリーズは最終回。

 

 

*1:フライトスティックの先の方(スティックを握った時親指あたりに来る位置)にある、スティック倒しての入力とは別に使える方向入力スイッチ。

*2:任天堂は振動をさせる方法がImmersionの特許の手法とは違うため訴えられていません。これとは別にAnascapeが振動等の特許でMSと任天堂を訴えていますが、MSとは和解、任天堂とは最終的にAnascapeの訴えが却下されています。

*3:MSは和解時にImmersionとサブライセンス契約をしていたため、このSCEの支払いの一部がMSにも入るという不思議な流れになっています。

*4:3軸ジャイロセンサー搭載のWiiモーションプラスWiiリモコンプラス専用ソフトで、振る方向や構えなどリモコンの動き方が忠実に剣の動きに反映され、それがゲーム的にしっかり意味を持っている作りになっています。

*5:過去のゲーム機のソフトを遊べるゲーム配信サービス。Wiiでは、家庭用ゲーム機からはFC・SFC・64・セガマークⅢ・MD・PCE、ホビーパソコンからは日本ではMSX・北米と欧州ではコモドール64、そして各社アーケードゲームNEOGEOのゲームが配信されていました。

ゲーム機のコントローラーのボタン配置と決定ボタンの変遷(その3)

前回(その2)ではDUALSHOCKまで紹介しました。

u-mid.hateblo.jp

今回はDCからXboxまで。

 

 

 

ドリームキャスト・コントローラ(98年11月)

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あれ、サターンでは「コントローラ”ー”」と後ろに長音付きだったのが、DCではソニー任天堂同様「コントローラ」と長音なしになってますね。*1 他の2社に合わせたのでしょうか。まぁその2社もしばらく後に長音付ける方針に変わるのですが。*2

サターンのマルコンをベースにしていて、アナログ方向キーや方向ボタンの位置、LRトリガーがストロークのあるアナログなどの特徴を受け継いています。 前機種の後期で新コントローラーを出してそれをベースにしたコントローラーを次の機種に採用する、という流れはセガマークⅢやサターンと同じですね。

方向ボタンの形が、それまでは丸に十字が付いた形だったのが、任天堂と同じ十字になってます。当時は任天堂十字キー特許が切れたからこの形にできたという説もありましたが、任天堂の十字ボタンは特許ではなく実用新案権(94年に消滅)であり、その実用新案も見た目の形状ではなく内部構造についてなので、DC以前も出そうと思えば十字の形で出すことは可能だったと思われます。
で、操作性ですが、これはサターンの方向ボタンの方が良かったのでは?と思います、中途半端に固さと深さがある。

 

上部の拡張スロットが2つになり、今回はマルコンと違って色々対応機器が出ています、ビジュアルメモリやぷるぷるぱっくやマイクデバイスなど。ぷるぷるぱっくは64の振動パック同様外付け振動機能です。何故全部ひらがな?セガがかわいさアピールを!?

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ビジュアルメモリメモリーカード兼携帯用小型ゲーム機。当時たまごっちやテトリン55など携帯用小型ゲーム機がブームになっていましたが、ビジュアルメモリはその時流に乗った製品で単体でミニゲームが遊べるようになっています。DCのゲームからセーブデータやミニゲームを書き込み、ミニゲームで遊んだ結果をDCのゲームのセーブデータに反映させることもできます(ミニゲームで育てたキャラをDCのゲームに持ち込んだり)。

ミニゲーム「あつめてゴジラ」入りビジュアルメモリがDC本体に先駆けて98年7月に出ています(DCのローンチソフト「GODZILLA GENERATIONS」と連動)。PSでも99年1月に同様の仕組みのポケットステーションが出ていて「どこでもいっしょ」がヒットし結構な数売れてます。

DCでゲームをしている時も差し込んであるビジュアルメモリの液晶画面に情報を出すことが可能で、トランプや麻雀のゲームで自分だけに見える手札情報を表示するなどの用途に使われています。コントローラーの上部の小窓はその液晶画面を見るため。拡張スロットがある周辺機器(アーケードスティックやガンコンなど別売りコントローラー)は軒並みこの小窓があります。

 

右のボタン構成はマルコンから一新。マークⅢで横に2つ並び、MDで横に3つ並び、サターンで横に3つの上に横に3つの6ボタンと来ましたが、DCでは

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SFCやPSと同様のひし形配置の4ボタンに。スト2ブームも落ち着き6ボタン使う格ゲーがカプコン以外に少なかったからでしょうか。ちなみにデジタルのボタンが4つまで減ったにも関わらず、カプコンの6ボタン格闘ゲームはサターン同様いろいろ出続けています。あれれ?

配色は下にあるAボタンの赤を起点に右回りに赤黄緑青と色相回転。白サターンのボタン配色を引き継ぐこともなく、どちらかといえばSFCに近い。SFCのを右に90度回転したらこの色配置になるというか、SFC発売前の下がAボタンだった頃のプロトタイプに4色ついてたらこの色配置になりますね、ボタン名は左右逆(BとXが逆)ですが。セガは左から順にABC…なので、BボタンはSFCのAの左にBと違って、Aの右にBとなってます。X・Yボタンも左からXYになるので、ひし形配置の中でXは横方向に、Yは縦方向に配置。

 

さてここでクイズです、DCの決定ボタンはどれでしょうか?
今までの変遷は、マークⅢが右の2ボタンで決定、MDはC決定だったりA・C決定だったりで、サターンはA・C決定。

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マークⅢのファンタシースタードラクエの右ボタン決定に倣った後は基本的に右端のボタンは決定ボタンとして使われています。

         


それでは正解発表。

正解はこちら。

 

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A決定Bキャンセル。幾度となく聞いたフレーズ「A決定Bキャンセル」ですが、ここでのポイントは「ひし形配置4ボタンになったがSFCやPS(日本)と違って右ボタン決定ではない」「今までのセガの右から決定・キャンセルとも違う」と、「右のボタンがキャンセル」という点でむしろ「海外のPS(特に日本のメーカーのソフト)と同様」というところ。

ボタン名基準なのか、海外PSに合わせたのか。そしてAが決定ならキャンセルはXよりBという名のボタンの方がわかりやすいという判断か。

 

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なおビジュアルメモリのボタン配置もDC準拠でAが左で決定ボタン、Bが右でキャンセルボタンになっています。DCのゲームと行ったり来たりしても混乱しないようにするためだと思いますが、ゲームギアゲームボーイと決定ボタンが逆(ゲームボーイとはボタン名も逆)なので、携帯ゲーム機のつもりでボタンを押すと間違えるかもしれません。2ボタンで内側のボタンが決定・外側がキャンセルってファミコンドラクエ以前の一部のゲーム以来かも。

 

ワンダースワン(99年3月)

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ボタン配置が特徴的なので紹介します。

ワンダースワンバンダイが発売した携帯ゲーム機で、任天堂ゲーム&ウォッチゲームボーイを作った横井軍平氏が独立して作った会社が企画開発したゲーム機です。画面はモノクロで、その後マイナーチェンジ版として、カラー画面になったワンダースワンカラーと、カラー液晶が見やすくなったスワンクリスタルが発売されています。

ソフトによって横持ちと縦持ちを使い分けられるようになっていて、ボタン配置もそれに合わせた配置になっています。右下にABボタン、左下にXボタン(Xボタン1~Xボタン4の4ボタン)、左上にYボタン(Yボタン1~Yボタン4の4ボタン)があり、横持ちではXボタンを方向ボタンとして使い、縦持ちではYボタンを方向ボタンとして使います。

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ボタン名の拡大画像。ワンダースワンカラーからはわかりやすさ重視のためかボタン名が書かれるようになりました。

パッと見はボタンがいっぱい並んでる感じに見えますが、ボタン数はSFCと大差ないです(SFCの十字ボタンを4ボタン換算した場合)。

横持ち(Xボタンが方向ボタン役)の時の右手側ボタンはABの2つだけですが、余ったYボタンを各種コマンドのショートカットボタンとして使うなど、今で言う「左スティック移動と方向キーの各種コマンド実行を併用」のような使い方をするソフトもあります。

ABボタンがゲームボーイと同じような配置です。同じバンダイのゲーム機でもプレイディアは左からABでしたが、こちらは横井軍平氏が関わっているのでゲームボーイと同じなのかもしれませんね。

決定ボタンもゲームボーイ同様A決定Bキャンセルです。縦持ち時はXボタン3決定Xボタン4キャンセル、つまり横持ち時のABボタンと同じ位置。

 

DUALSHOCK 2(2000年3月)

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PS2同梱のコントローラーですが、形はDUALSHOCKと変わりません。使ってみてもアナログスティックの中心に戻る力が少し強くなった?(真ん中に戻りきらないという現象が改善)程度で大きな差は感じません。どこらへんが「2」なのか。

このDUALSHOCK2、実は方向キー・◯✕△□・L1L2R1R2のデジタルのボタンがなんと全てアナログになっているのです。押してみても別にストロークが長くなった等の変化もなくやはり違いは感じませんが、感圧式になっていてボタンを押してる時の押してる強さが8bit値(256段階)で得られるようになっています。「そっと押してる状態」から「ぐーっと力強く押してる状態」までがアナログで得られるというわけです。

アナログボタンの活用はレースゲームで定番の「車を運転時アクセルやブレーキをアナログで入力」の他、メタルギアソリッド2と3の使用が有名で、「ボタンを押して銃を構え(構え状態のままで敵に突きつけて「手を上げろ」)、ボタンを離すと撃つ、ボタンをゆっくり離すと撃たずに銃を下ろす・自動小銃はボタンを強く押し続けるとその間フルオート連射」「投擲時ボタンを押した強さで投げる距離が変わる」など様々な使い分けが1ボタンでできます。

 

ただ、この「押してる間押す強さがわかる」という仕様、実用上の欠点がありまして…。ボタンを押す場合、力の弱い順に

  1. ボタンに指を乗せていない
  2. ボタンに指を乗せてるだけで力を入れてない
  3. ボタンが押されている(底まで届いている)
  4. ボタンが強く押し込まれている

となりますが、DUALSHOCK2の仕様だとわかるのは3~4の間で、つまりアナログの値が大きくなるのは「強く押している」時です。

これは例えばアクセル全開にしたい時、デジタルだと「押すだけ」だったのが、この仕様のアナログだと「力強く押す」必要があります。強く押す操作が基本になると、指が疲れやすいですし、プレイ時間が長かったり使用する頻度が多いゲームは指が痛くなってきてプレイに支障をきたしてきます。アナログスティック&デジタルボタンのDUALSHOCKの方が楽という逆転現象が。

押している間だけしかわからないのが欠点になるわけですね。これがボタンが底まで届く前の押す強さもわかるのなら(前述のリストで言うと2~4までがわかるのなら)、普通に押す強さをアクセル全開の基準にできて問題なくなるのですが。

また、見た目はデジタルっぽいままなのにあまりに自然にアナログ対応になっているために、ちゃんと操作説明を読まないと押す強さで操作が変わること自体に気付かない場合があります。ゆっくり離す・強く押す等を使わない縛りになっていたり。アクセルの例で言うと、実はもっと加速できるのに中途半端なアクセル踏み込み状態になっていたり(レースゲームのタイムアタックだと致命的)。

 

最初の頃は各メーカーもアナログ活用に試行錯誤していましたが、次第に使われなくなっていきました。アクセルやブレーキ用途ならDCコンのLRトリガーのような、ある程度ストロークがある方が操作しやすい上に疲れにくいでしょうしね。

DUALSHOCK2の各種ボタンがアナログ対応な事を知らない方も多いでしょうというか、感圧アナログ入力対応のゲームを持っていてもそのアナログを活かした操作方法があることを知らない人すらいるのではないでしょうか。

 

DUALSHOCK登場当初放置されがちだった右スティックですが、PS2世代では次第にカメラ回転操作が、余った右スティックに割り当てられるようになっていきます。

前世代の機種に遡ってみると流れとしてはまず「キャラが方向キーの上下で前後移動・左右で左右の向き回転(一緒にカメラも回転)」という高さの概念のない頃のFPSと同様の操作方法だったのが、その後「方向キーでキャラがカメラに対して前後左右に移動」が増え、その際カメラが固定ではなく向きが可変なタイプのゲームのカメラ回転は、

  • 手動回転:ボタンで左右回転(LRボタン等)だったり、ボタンでカメラがキャラの向いてる方向を向く等
  • 自動回転:カメラが自動でいい感じに左右回転(左右移動に合わせてそっちを向いたり、移動先方向を向くように回ったり)

を片方もしくは両方併用していくようになり(両方併用というのは、自動回転がメインながらそれだけでは不十分なケースを手動回転操作で補ったり)、そこからボタンによる手動回転を、2軸なので上下左右回転ができる余った右スティックに割り当てるようになっていったという印象です。

         

ここから主に前世代の話で余談になりますが、PS1版QuakeⅡ(99年9月)では従来の「方向キー上下で前後移動・左右で左右エイム」にQuake以降高さの概念が加わりL1R1で上下エイムが追加され、L2R2では左右移動ができるのですが、オプションでDUALSHOCKの両スティックを使用する設定があり、左スティックに方向キーの役割を、右スティックにL2R2の左右移動とL1R1の上下エイムを割り当てる設定なため、「左スティックは上下で前後移動・左右で左右エイム、右スティックは上下で上下エイム・左右で左右移動」という、左スティック移動・右スティックエイムが一般的な今見ると妙な役割分担になります。

64のゴールデンアイ 007(97年8月)では、片方のスティックで移動・もう片方のスティックでエイムが可能です。でも64コンはアナログスティックが1つしかありません。どうするかというと、なんと64コンを2つ用意して左右それぞれに持つという力技を使います。両方センターグリップを持って(2丁拳銃ポジション?)オプションで2つのコントローラーを使う設定にします。前述のQuakeⅡのような分担の他、片方を移動、片方をエイムにすることも可能で、エイムする方を右手に持てば左スティックで移動・右スティックでエイムが可能。

今回確認したソフトの中で一番早い時期にデフォルト(初期設定のまま)で「左スティックで移動・右スティックでカメラ回転」可能になってたのはロックマンDASH2(2000年4月)でした。PS1のソフトにもあったんですね、発売日はPS2発売の翌月ですが。前作ロックマンDASHで「方向キーで移動、L1R1で左右回転」だったのが、DUALSHOCKに対応し、左スティックでも移動可能、右スティックは左右回転に加え上下回転も可能になりました。探せばもっと早い時期に出たソフトにもあるかも?

          

 


話を戻して、日本のソフトではPS1の時点で◯決定✕キャンセルが普通でしたが、海外のソフトでは✕決定に加え、特に海外開発のソフトに△キャンセルという、現在海外で主流の◯キャンセルとは違うパターンがありました。

ということで海外開発・海外発売のキャンセルボタン追跡調査。さすがにPS2の時代になったら現在主流の◯キャンセルにどんどん統一されていってたりするんでしょうかね。

 

タイトル 発売時期 決定 キャンセル  
NHL 2002 01/09  
NBA 2K2 01/10  
Grand Theft Auto 01/10  
Sega Soccer Slam 02/09  
Hitman 2: Silent Assassin 02/10  
Ratchet & Clank 02/11  
Aliens Versus Predator: Extinction 03/07  
Madden NFL 2004 03/08  
Jak Ⅱ 03/10 日本名は
ジャック×ダクスター2
Harry Potter And The Sorcerer's Stone 03/12  
Fallout: Brotherhood of Steel 04/01  
Grand Theft Auto: San Andreas 04/10  
God of War 05/03  
Destroy All Humans 2 06/10  

 

えっ…。

△キャンセルの方が完全に主流になってるじゃないですか…じゃあ今の主流の◯キャンセルは一体。SCEA発売のソフトまで△キャンセルになってるってことはSCE公式?

となると国内開発・海外発売の方で◯キャンセルを維持し続けてるってことなんでしょうか?そっちを見てみましょう。

 

タイトル 発売時期 決定 キャンセル  
Driving Emotion Type-S 01/01  
Dark Cloud 01/03  
Shadow Of Destiny 01/03 日本名はシャドウ・オブ・メモリー
Gran Turismo 3: A-Spec 01/07 ✕◯ △□  
Resident Evil - Code Veronica X 01/08  
Gallop Racer 2001 01/08  
Ace Combat 04 Shattered Skies 01/11  
Metal Gear Solid 2 01/11  
Capcom Vs SNK 2 Match Of The Millenium 01/11  
Final Fantasy 01/12  
Shadow Hearts 01/12 販売は日本はアルゼ、北米はMidway Games
Rez 02/01  
Hot Shots Golf 3 02/03 日本名はみんなのゴルフ3
Armored Core 3 02/09 販売は日本はフロムソフトウェア、北米はAgetec
Kingdom Hearts 02/09  
Legaia 2 Duel Saga 02/10 販売は日本はSCE、北米はFresh Games
Dragonball Z Budokai 02/12 日本名はドラゴンボールZ
Ape Escape 2 03/06 ✕◯ △□ 日本名はサルゲッチュ2、販売は日本はSCE、北米はUbisoft
Arc The Lad Twilight Of The Spirits 03/06  
Chaos Legion 03/08 ✕□  
Silent Hill 3 03/08  
Castlevania Lament Of Innocence 03/10 ✕□ 日本名はキャッスルヴァニア
Mega Man X7 03/10  
Sonic Heroes 04/01 ✕◯  
Drakengard 04/03 日本名はドラッグオンドラグーン
Front Mission 4 04/06  
Star Ocean Till The End Of Time 04/08  
Metal Gear Solid 3 - Snake Eater 04/11  
Gran Turismo 4 05/02 ✕◯ △□  
Radiata Stories 05/09  
Resident Evil 4 05/10 ◯□  
Shadow of the Colossus 05/10 日本名はワンダと巨像
Castlevania Curse Of Darkness 05/11 日本名は悪魔城ドラキュラ 闇の呪印
Dragon Quest 05/11 ✕◯ △□  
Wild Arms 4 06/01 販売は日本はSCE、北米はXseed Games
Sonic Riders 06/02  
Atelier Iris 2: The Azoth of Destiny 06/04 販売は日本はガスト、北米はNIS America
Final Fantasy 06/10  
Phantasy Star Universe 06/10  
Rogue Galaxy 07/01  
Hot Shots Tennis 07/07 日本名はみんなのテニス
Sonic Unleashed 08/11  
Shin Megami Tensei - Persona 4 08/12  

 

ん…?んんー?だいぶ混在してると言うか、同じメーカーですらキャンセルが◯だったり△だったりでよくわからないことになってますね…。同じCastlevaniaシリーズでも◯から△になったり、同じSonicシリーズでも△から◯になったりで何が何やら。

SCEのGTやサルゲッチュが◯✕決定△□キャンセルという◯決定兼✕決定のような折衷案的ボタンを使用してますね。その後SCE JAPANスタジオ開発のShadow of the Colossus(ワンダと巨像の海外版)が✕決定△キャンセルになってるのは、やはりSCEA的には△キャンセルということなんでしょうか。

コナミが✕決定な中MGS2MGS3が◯決定✕キャンセルを強行してますがどういうポリシー?海外では、タイトル画面「PRESS START」表示→STARTボタン押してメニューへ→メニュー画面でNEW GAME選んで✕ボタン→✕はキャンセルなのでタイトル画面に戻る→「???」 ってのがわりとあるあるらしい。

こうなるとPSPPS3の海外でのキャンセルボタンが気になりますね。北米ではPSPが2005年3月、PS3が2006年11月に出ています。

最後に、PS2のシステムメニュー(本体設定やメモリーカードのデータ整理)ではこう表示されてました。
✕ Enter ◯ Back
なんで本体メニューのボタン設定に逆らうの海外のメーカーの皆さん…(SCEA含む)

 

 

ゲームボーイアドバンス(01年3月)

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横持ちになって、ゲームボーイの形では付けにくかったLRボタンが付きました。ちなみにGBASPでは二つ折りになったので縦持ちでもLRボタンが付いてます。

右にABボタンなのは変わらず決定ボタンもA決定Bキャンセルのままなので特に書くことが無いですね…強いて言うなら初代GBと比べて十字ボタンが少し小さくなって(GBポケットから?)、若干押し方選ぶようになったかも。

 

 

ゲームキューブコントローラ(01年9月)

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アナログスティックがDUALSHOCK同様2本になりました。

左のコントロールスティックは今回も外枠に8方向のガイドが付いています。若干右に傾いていますが、これはグリップ(若干外側に開いている)を左手で持って左親指を真っすぐ伸ばした時の角度と同じくらいの傾きになっていて、親指を真っすぐ伸ばせばちょうど真上に入力できるようになっています。

右のスティックはCスティックという名前です、64のCボタンユニットのデジタル2軸ボタンをアナログ2軸スティックにしたという意味合いなのでしょうが(色も同じ黄色)、64でボタンだったのを知らないとAボタンBボタンと来てCがスティックって何で?となりそう。主にカメラ操作に使われてる印象です。Cameraスティック? あと個人的にピクミン動かすイメージ。こちらも外枠に8方向のガイド。

コントロールスティックが操作しやすい位置に配置されている一方、十字ボタン(あっ名前が64の十字キーから戻ってる)は少し離れた親指を伸ばす必要がある位置になってる上にサイズも携帯機並みの大きさ(GBAと同じ?)になっていて、PSコンの方向キーの時「真ん中を親指の先で押す派に厳しい形状」と書きましたがこっちは逆に真ん中を親指の先で押す派「以外」に厳しい形状。
スティックがメインで十字ボタンはサブ扱いになったということですが、十字ボタンメインのゲームは64の時点で少数派だったので(そしてGCも同様)、これも自然な流れかもしれません。

STARTボタンの名前が「START/PAUSEボタン」と微妙に変わってます。が、SFCくらいからすでにタイトル画面くらいでしかスタートしない実質PAUSE/MENUボタンなわけで、いつまでSTARTボタンを名乗れますかねぇ~?セレクトに使われないSELECTボタンさんはもう据置機卒業済みですけどねぇ~。

 

右側が4ボタンですが、SFCで初採用された(そして今でも他社含めてスタンダードな)ひし形4ボタン配置ではなくなっています。

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大きめのAボタンを中心に置き、その左にB、右にX、上にYという配置。横に3つ並んで上に1つという、2ボタン減ったサターンパッド的解釈もできる?

サイズ的・ボタン名的・色的に、優先順位がA>B>XY、丸いABがメインで豆みたいなXYがサブというのがひと目でわかるようになっています。「とりあえず押すボタン」はA!という主張が前面に出ています。

XYボタンも独特な形ですが、湾曲してる方向が配置位置を示してるみたいというか形自体がXは右に・Yは上に配置されてる事を示すような形ですね。初めてのパッドで4ボタンが同じ形だとXだYだと言われてもそのボタンがどこにあるのか確認しないといけないという、初めてQWERTYキーボード打つ時みたいになりますが、このXYは形が配置を表してるかも。画面にボタンアイコンが出た時形でわかる。

配置が左に傾いているのはコントロールスティックと同じ理由です。右手親指を伸ばした時の角度と同様の傾きになっているので、親指に対して横一列に並んでるという感じ。

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DUALSHOCKで言うR1ボタンの位置にZボタン、L2R2の位置にLRトリガーボタンがあります、L1ボタンの位置にはボタンはありません。

Zボタンはデジタルのボタンですが(LRより手前にあるのにZ?)、LRトリガーボタンはアナログトリガーとデジタルボタンが1つになってる特殊な仕組みになっています。ストローク長めのアナログ入力を押した底にデジタルボタンがあり、更に押し込むことでデジタル入力もできます。

しかしアナログはまだしも、押し込みボタンまでうまく活用できているゲームは限られてました。アナログのストローク自体が長めでそこから更に押し込む必要があるので、遠くてすぐには押せないし普通のデジタルLRボタンの代替に向かない。そしてLRにアナログに加えて更にデジタルONOFFの2段階入力が必要なゲームがどれほどあるのかという点で必要性も薄い。活かそうとするとLRの仕様にゲーム仕様の方を合わせる縛りみたいになってしまう。

GCより後の任天堂ゲーム機の標準コントローラーのLRには、押し込みボタンはもちろん今の所アナログ入力も採用されていません、デジタルボタンに戻っています(別売り周辺機器だとWiiのクラコンはアナログLR)。

 

決定ボタンは当然見た目通りにA決定Bキャンセル。
ところで緑が肯定・赤が否定の組み合わせってどこかで見たことありません?

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PS1の決定ボタンの話で出た海外のYES・NO表現、これと同じ色なんですよね。プロトタイプの段階でのGCコンは64と同じ「A青 B緑 C黄 START赤」でしたが、決定ボタンが緑・キャンセルボタンが赤に変更されたのはやはり海外を意識してなのでしょうか。

 

ちなみにGCコンは19年経つ今も現役で使用されています。GC互換機能のあるWiiで使用できるのはもちろん、GC大乱闘スマッシュブラザーズDX以来スマブラに最適なコントローラーとして、WiiUやSwitchでスマブラが出るたびGCコン接続タップが発売されGCコンが使えるようになっています。一緒にGCコンも再生産。

本体同梱コントローラーがハードの世代が変わっても19年ずっと使い続けられてるのはGCコンくらいでしょうか。


Xbox Controller(01年11月)

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Xboxコントローラ(Xbox Controller S)(02年02月)

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Xboxは北米で2001年11月に発売され、アメリカンサイズな大きめのコントローラー(通称Duke)が同梱されています。一方翌年2月に日本で発売された際は、日本人の手の大きさに合わせて他社のゲーム機と同様のサイズのコントローラーSが同梱されました。Dukeの方はそのサイズが北米でも不評で、その後日本以外でもSの方が同梱されるようになります。

 

ボタン構成や仕様はDCコンとDUALSHOCK2とあとなんか混ぜたような感じで、

  • DCコンと同じ配置のABXY(色は違う)
  • ABXYの隣に黒ボタンと白ボタンで合計6ボタン構成
  • 6ボタンはDUALSHOCK2同様感圧式アナログボタン
  • DCコンと同じくストロークのあるアナログトリガーになっている左トリガと右トリガ
  • GCと同じ配置の2本のスティックと方向パッド(DCコン配置にDS2みたいに右スティック足したとも解釈可能)
  • 2本のスティックはDUALSHOCKのように押し込み可能
  • SELECT・STARTボタンのような配置のBACKボタンとSTARTボタン
  • DCコンと同じく2つの拡張スロットがあり、メモリーユニットを挿してセーブ可能
  • 振動機能内蔵(振動の種類は1種類)

となっております。DCコンでできることを全て踏襲しつつPS2のゲームの移植もやりやすく、という印象(L1R1が無いですが)。

6ボタンの5つ目・6つ目のボタンについてですが、ボタン名がABXYと来てCとZではなくまさかの色呼び、黒ボタンと白ボタン(Black button & White button)。どういうネーミング。多分ABXYと違ってモノクロでアルファベットも書かないことで、あくまでメインではない追加のボタンであるという意味合い&色を付けず敢えて目立たせないことでボタンが多い印象を減らす、的な目的があるのだとは思いますが。

ゲーム画面上に表示するボタン指示も、ABXYだとこういう、

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一発でボタンの事を表しているとわかる見た目ですが、黒ボタンと白ボタンはこう。

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ボタンアイコンであることがわかりにくい!一見「そういうデザインの装飾かな?」と勘違いしかねない見た目。

右の6ボタンはDUALSHOCK2みたいに感圧式アナログボタンなのですが、Xboxコンには左トリガ(Lトリガーって言いたくなる)と右トリガという、ストロークがあり感圧式ボタンより使いやすいアナログ入力がすでにあるので、感圧式ボタンになっててもわざわざアナログとしては使いませんよね~。メタルギアソリッド2 サブスタンスでXbox版でもPS2版(感圧式アナログ入力を積極的に使う)の操作方法から変更しなくてよくなった、くらい?

十字キーの名前は「方向パッド」という日本ではあまり聞き馴染みのない名前ですが、多分北米のD-pad(Directional pad)をそのまま訳した名前。

DukeからSにダウンサイジングする際、黒・白・BACK・STARTボタンがスペースの都合上脇の方に移動しています。真ん中を専有しているXBOXロゴをなんとかすればもうちょっと押しやすい位置に配置できたような気もします…そんなにそのロゴ配置大事?

6ボタンにしても拡張スロットにしても少し「今更採用?」感がありますが*3、黒白ボタンはL1R1が無い代わりに割と便利に使われています。
あとカプコンの6ボタン格ゲーもやりやすい。ただ海外版ではボタン設定がDuke基準の「パンチが弱から順にX・Y・白、キックがA・B・黒」となっているので、黒白の位置が変わっているSではボタンコンフィグ必要そう(日本版がどうなってるかは確認できませんでした)。

 

決定ボタンはA決定Bキャンセル。ボタン名もボタンの位置もDCコンと同じです。
ところで緑が肯定・赤が否定の組み合わせってどこかで見たことありません?(さっきGCコンの話で見た)

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北米のメーカーならやはり緑肯定・赤否定という色の組み合わせは意識されてたかもしれないなぁと思ったり。Aボタンが緑なのはXboxのイメージカラーと同じですが、Aが緑になったのは果たしてXboxのイメージカラーに合わせるのが先だったのかそれとも決定ボタンを緑・キャンセルを赤にするのが先だったのか。

緑と赤を隣にした結果SFCコンやDCコンみたいに4色のボタンが色相順に隣り合う綺麗な色のひし形配置ではなくなり、少し4色の配置がバラついてる感があるかも、黄色と青という補色が隣り合ったり。

 

Xboxコンは色々とDCコンから影響を受けている印象です。そうでないとHDDにセーブできるのにコントローラー側に拡張スロット2つはなかなか実装しない。DCの撤退*4と入れ替わるように新規参入したXboxですが、マイクロソフトがゲーム機事業参入のプランとしてセガの買収案が浮上したことがあったり、当時のセガの大川会長がXboxにDCの互換性を何度も直談判する等色々交差していた2社。初期のXboxコントローラー案ではビジュアルメモリ風デバイスの使用をイメージしたデザインがあったりします。

左からABC…順のボタン配置はネオジオ3DO等珍しくは無いですが(任天堂系の右からABC…順の方が珍しいかも?)、後にPC向けゲームコントローラーのデファクトスタンダードになるXboxコンABXY配置は、DCコンのABXY配置を決定ボタン配置ごと受け継いでいるように感じます。
そういえばマイクロソフトのSideWinder*5での6ボタンはサターンパッドの6ボタン配置と全く同じですね(ABCの上にXYZ)。SideWinder Game PadだとXYZがABCより少し小さかったりとボタン形状もサターンパッドを意識している感じです。

 

 

海外での決定ボタン配置の統一

海外ではこのタイミングで、PS2GCXbox据置ゲーム機全3機種、DCも加えれば4機種の決定ボタンが下ボタン決定で一致しています(GCは下ボタンと言っていいか微妙?)。

 

DC:それまで右端ボタンが決定だったのが、ひし形4ボタン配置になり下ボタンが決定に。

PS2:PS1時代のまま。日本では右ボタン決定、海外では下ボタン決定。

GC:中心のボタンが決定。任天堂SFCでも64でも下ボタンというか右親指に一番近いボタンを決定にしようとしていて、GCでも同様。

Xbox:DCとABXY配置も決定もキャンセルも同じ。

 

日本のPS2だけが右ボタン決定という状況になっています。

一方キャンセルボタンはPS2は上、GCは左、Xboxは右と見事バラバラです。何故そんなにバラけたの。Xbox・DCとGCはボタンのABの並ぶ方向が逆だから左右に分かれましたが、PS2の上ボタン(△ボタン)キャンセルはどこから来たの。


バラバラのキャンセルボタン配置は時の経過とともに一致していきますが、決定ボタン&キャンセルボタン配置が今度は「日本と海外で別」という分かれ方をしていきます。

 

 

 

本来「その2」でここまで書く予定だったんですが、予想外の事があると実態を調べてみてその結果書くことが増えるんですよね~、そして今回海外PS2の△キャンセル主流化という予想外の事があったためまた文量が増えてしまいました。

海外のPSPPS3のキャンセルボタン追加調査も決定したので、その4で終わるのかどうかだいぶ怪しくなってきた…。

 

その4はこちら。

u-mid.hateblo.jp

*1:長音なし表記は当時のJIS Z 8301「規格票の様式」に、長音付き表記は91年の内閣告示「外来語の表記」に基づいています。Wikipedia:長音符を付ける流儀・付けない流儀 参照。

*2:DUALSHOCK 4やWii U PROコントローラーには長音が付いてます。

*3:Xboxは家庭用据置ゲーム機で初めてHDDを標準装備していて、拡張スロットにメモリーユニットを挿さなくてもHDDにセーブができます。

*4:DCの不振により、セガは2001年1月31日家庭用ゲーム機事業からの撤退を発表しました。

*5:マイクロソフトはソフトだけでなくPC用マウスやキーボードの他ゲームコントローラーも作っていて、SideWinderというシリーズ名でパッドやジョイスティックを作っています。2軸振動機能やモーションセンサーによる傾き操作など、先進的なコントローラーを作っては対応ソフトが継続せず一発屋で終わったりもしています。

ゲーム機のコントローラーのボタン配置と決定ボタンの変遷(その2)

前回(その1)ではスーパーファミコンまで紹介しました。

u-mid.hateblo.jp

今回は6ボタンとアナログ入力に触れつつプレイステーションなどを取り上げます。
まずは据置ゲーム機のボタン構成に影響を与えたゲームについて。

ちなみに記事タイトルに入れようとしたものの長くなって入り切らなかったため記事タイトルから省いていますが、新コントローラーがどういう変化をしたのか・どういう新機能が付いたのかも結構説明します。

 

 

 

ストリートファイターⅡの登場と家庭用ゲーム機への移植(92年~)

91年にアーケードで稼働を開始し、一大ブームを巻き起こした格闘ゲームストリートファイターⅡ(略してスト2)。家庭用ゲーム機へも移植されるのですが、ここで関係してくるのがボタン数。攻撃用のボタンがパンチとキックそれぞれに弱・中・強の3段階があり、合計6ボタンになります。

スーファミはABXYに加えてLRも使えば6ボタンになるので標準のコントローラーでもプレイできますが*1PCエンジンメガドライブではボタンが足りない。ということでスト2移植をきっかけに6ボタンのパッド(コントローラー)が発売されます。

 

ファイティングパッド6B(93年1月)

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メガドライブ版スト2未発表の頃に発表された6ボタンパッド。メガドライブの小型廉価版であるメガドライブ2(93年4月発売)にも標準で同梱されています。その後メガドライブ版であるストリートファイターダッシュプラス(93年6月→9月に延期)も発売されています。

スト2移植への前準備でもありますがそれと同時に、大きい上押しづらかったメガドライブの標準パッドの操作性改善目的もあったのでしょう、かなり操作性が向上しています。

 サイズは小型化し、ボタンは固さが改善し、何より方向ボタンの操作のしやすさが格段に違います。任天堂系の十字ボタンとも違い、押した時のストロークが深いため押している方向がわかりやすく操作ミスしづらいです。固さも無いのでグリグリ動かせます。

ABCボタンの上にXYZボタンが追加されただけなので、6ボタン非対応ゲームではそのままABCボタンを使用します、なので決定・キャンセルボタンもそのまま。ちなみにSFCで言うRボタンの位置にMODEボタンがありますが、これは従来の3ボタンパッドとして振る舞い一部ゲームで誤動作するのを防ぐためのボタンです。

 

アーケードパッド6(94年6月)

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Photo by  JohnnyMrNinja / CC BY 3.0 / trimmed from original

 

PCエンジンDuo-RX*2にも同梱されているパッド。やたら並んでるスイッチは連射切り替えスイッチと6ボタンモード2ボタンモード切り替えスイッチ。

今回紹介するのがゲーム機本体と同じメーカー(PCエンジンの場合はNECホームエレクトロニクス)である純正品コントローラーを基準としているため発売時期がPCエンジンのスト2(ストリートファイターダッシュ。93年6月発売)より1年近く遅いですが、PCエンジン用6ボタンパッドはスト2発売と同時期にNECアベニュー*3のアベニューパッド6等が出ています。

PCエンジンのパッドのボタンは右からⅠ・Ⅱと並んでいますが、独特なのが6ボタンの場合の配列。3ボタンのアベニューパッド3でⅠ・Ⅱの先にⅢが追加されたまでは理解できるのですが、6ボタンになると、

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右からⅠ・Ⅱ・Ⅲと来た後反転して左からⅣ・Ⅴ・Ⅵと並んでいます。なんで折り返した?

Ⅰ・Ⅱボタンは既存のゲームでそのまま使えるので、決定ボタンはⅠ、キャンセルはⅡのままです。

 

セガサターンコントロールパッド(94年11月)

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メガドライブのファイティングパッド6Bをベースに、より握りやすい形になり、SFC同様の位置にLボタン・Rボタンが付きました。その操作性の良さから最高のデジタル入力ゲームパッドと評価する人もいる根強い人気があるパッドです。

標準のパッドのボタン配置が6ボタン格闘ゲーム向きで方向ボタンもコマンド入力しやすい・拡張RAMカートリッジでメモリを増量可能なおかげか、カプコンの様々なアーケード6ボタン格闘ゲームが移植されています。

メガドライブと同様決定ボタンはCとA・キャンセルボタンはBというソフトが多いです。

 

プレイステーションのコントローラ(94年12月)

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はいウソですPS1のコントローラーではありません。でも本当にプレイステーションのコントローラーではあります。

元々プレイステーションという名前はソニーが開発していたSFC用CD-ROMアダプタのコードネームであり、これはそのCD-ROMアダプタとSFC本体一体型ゲーム機プレイステーションのプロトタイプに付いているコントローラーです。後に任天堂ソニーと決別しSFC用CD-ROMアダプタは発売されず、ソニーは独自にゲーム機を開発します。

グレーのSFCのコントローラーの白バージョンと言った色で、SFCのアイコンの横にPlayStationのロゴが並ぶというなかなか感慨深くなる見た目です。



小ネタはほどほどにして、本当のPS1のコントローラーはこちら。

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左右にグリップが付いていて、握って支えることができるようになっています(そしてこれが後々の様々なコントローラーのスタンダードに)。ボタン配置はSFCのコントローラー(左に十字ボタン、右にひし形状に4つボタン、人差し指にLR、SELECTとSTART)を踏襲していて、ABXYボタンの名前がPSでは◯✕△□に、Lボタンの場所には手前のL1ボタンと奥のL2ボタンの2つのボタンがあります(Rボタンも同様)。

SFCのコントローラーは左右に円を意識したデザインが含まれますが、よく見るとこっちもそうですね。方向キーや4ボタンは円の上に載っていて、それらを長方形で繋ぐ。

一見方向キーが上下左右4つのボタンに分離しているように見えますが、実際は真ん中もコントローラーの中で繋がっていて1つのパーツでできています。十字ボタンや方向キーの押し方には人によって「真ん中に親指の腹を置いて押す派」「真ん中を親指の先で押す派」「ボタンの先の方を親指の先で押す派」など細かい違いがありますが、これは真ん中が欠けてるため「真ん中を親指の先で押す派」に厳しい形状の方向キー。

 

この時期は他機種では6ボタン格ゲーにも対応するために右手側に6ボタン配置されてることが結構多いのですが、PS1のコントローラーはSFCに近いボタン配置です。

と、ここで開発途中のコントローラーが展示されていた「『PlayStationと科学』展」の記事を見てみましょう。

game.watch.impress.co.jp

右手側に6ボタン配置する案も検討されていた事がわかります。特にこれなんかかなり興味深い。

https://game.watch.impress.co.jp/docs/20040429/scej09.htm

なんだこれ  ボタン配置が製品版とは◯と✕が逆(決定ボタンを下に配置する案もあった?)、初代XBOXコントローラーみたいに4ボタンとは別に追加される2ボタン(+とー)とその結果左にズレるSTART・SELECT。なかなかのインパクト。SFCのコントローラーが逆さになったみたいというか、なんか左利き用に逆さに持って操作、とかできそうな形ですよね。*4 初期の開発機に同梱されていたコントローラーは、ロゴやボタン名が書いてないながらこれと同型のようです。

あと、一見しただけでは意図がわからないこれ。

https://game.watch.impress.co.jp/docs/20040429/scej11.htm

解説によると「格闘ゲームなどの時イメージしやすいように人型をかたどったもの」らしいです。上段がパンチボタンで下段がキックボタンでしょうか。4ボタンで左右に分かれてるから鉄拳に最適そう。

 

◯✕△□の由来ですが、プレイステーションをデザインした後藤禎祐氏のインタビューではこのような発言があります。

www.ohtabooks.com

○と×はYESとNOで、色は赤と青。△は頭や視点を表すもので、色は信号機にならって緑。□は紙で、メニュー・文書を示すもの。色は全体のバランスからピンクにしました。

◯がYES、✕がNO、△が上に配置されているという所はそういう意図があってそうなっているようです。◯が右、✕が下に配置されているのは、日本でのSFCデファクトスタンダードであるA決定Bキャンセルを踏襲した結果でしょうね。ボタンに肯定・否定の意味のあるマークを割り当てることで、初めての人もなんの役割のボタンかわかりやすい&覚えやすい効果が。

◯が赤、✕が青なのはインタビューでも特に理由が書いてないですね、当時も◯✕クイズなどで◯が赤、✕が青が使われていたイメージがありますが。

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今でも「マルバツ」で画像検索すると大抵赤と青です。その内7割ほどが◯赤・✕青。色的には赤というと警告色や否定的イメージですけど、日本だと「赤丸」でポジティブなイメージなんでしょうか。

決定ボタンは前述のとおりSFCのボタン位置を踏襲して、右の◯ボタンが決定、下の✕ボタンがキャンセルです。

 

 

 

と、他の機種ならここでPS1の初期コントローラーの話はここで終了ですが、今回は重要なのはむしろここから。海外の場合の話です。

ということで今回も決定ボタン調査。まずSCE(現SIE)、特にSCEA(アメリカ)販売のソフトについて。

タイトル 発売時期 決定 キャンセル
Ridge Racer 95/09 ◯✕ △□
Jumping Flash! 2 96/08
Jet Moto 96/10  
Cool Boarders 96/12
Final Fantasy Ⅶ 97/07
Jet Moto 2 97/10  
Alundra 97/12  
The Granstream Saga 98/06
Gran Turismo 2 99/12 ◯✕ △□
Alundra 2: A New Legend Begins 00/02

 

どれも✕決定な中燦然と輝く◯決定のFF7。日本で決定が◯ボタンのみのソフトは海外版は軒並み✕決定に変更されてるのに、何故◯決定のままなんだFF7

FF7はともかく、ここまで✕決定に工数も割いて変更されてるとなると、SCE(この場合SCEA?)で北米での決定ボタンは✕という方針を決めているのでしょう。一方◯キャンセルは最初から徹底されていたわけでもない感じですかね?キャンセル自体無いゲームが多かっただけ?もし海外で✕決定にする方針が無く✕決定が浸透してない状態でFF7出てヒットしたら、FF7の◯決定✕キャンセルが広まった可能性もあったのだろうか。

日本でははっきりと「◯が決定・✕がキャンセル」という意図を持ってコントローラーがデザインされたのに、海外ではすぐ覆されているということになります。

当時北米でのローンチ時に✕決定に関わった方の話が出ていました(otsd_zepさん情報ありがとうございます)。

otocoto.jp

当時どう考えても“〇がイエス”で“✕がノー”と捉えて疑問にも思わなかったところ、米国人のスタッフ達は“✕イエス”、つまり肯定的な意味だと普通に言うのです。

たびたび言われている「✕はチェックマークとしても使われるので決定ボタン役になった」という感じでしょうか。

デザインした後藤氏のインタビューでもごく普通のことのように語られていた「◯と✕がYESとNOで赤と青」ですが、◯と✕でYESとNOなのは日本と韓国くらいらしいですね。では海外ではどうなのか。海外サイトで「YES NO」で画像検索すると多いのはこんな感じです。

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色もマークも違う。いや、✕がNOなのは同じですね。色は警告色の赤。そしてYESは緑のチェックマーク。このYESとNOの色については後々別機種でも触れる予定。

✕はチェック欄ではチェックマークとしても使われるケースがありますが、それ以外では基本的に否定的な意味のマークとして使われているようです。同じソニーでもSIEではなくSDNA(ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ)のサイトですがこういう情報があります(今はURL変更の余波を受けたのか見れなくなっています)。

○×△(まる ばつ さんかく)英語でもそのまま使っていませんか? | SDNA ローカライズチームブログ

この記事では、

  • ◯はオフ(電源のオフマーク)、emptyなど否定的な状況を表す
  • ✕は“do not“や“prohibited“など強い否定、インターフェースでは“close“や“cancel“

という事が書いてあったようです(PSの決定ボタンの国によっての違いにも触れています)。

例えば、

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このエラーウィンドウは左の✕がdo not、右上の✕がcloseを表していますね。

✕も日本同様否定的な意味合いが強いようですが、◯✕△□の中に肯定的な意味合い"も"持つマークが✕しかなかった結果、決定ボタンに使うなら✕、ということになったんでしょうか。

米国では“✕が決定”ということに決まりました。当時、この点に関してはほとんどリサーチが行われなかった記憶があります。

ともありますが、向こうの✕マークで決定への印象は実際どんな感じなんですかね。

 

前述のリストはSCE販売ソフトに限ったリストですが、続いてはそれ以外のリスト。

タイトル 発売時期 決定 キャンセル
Lemmings 3D 95/11
Alien Trilogy 96/01  
Suikoden 96/12
Castlevania: Symphony of the Night 97/10  
Colony Wars 97/10
Breath of Fire Ⅲ 98/04
Diablo 98/05
Grand Theft Auto 98/06
Tales of Destiny 98/09
Duke Nukem: Time to Kill 98/09
FIFA 99 98/11  
R4: Ridge Racer Type 4 99/05
Dino Crisis 99/09
Quake 99/09
Final Fantasy 99/09
Valkyrie Profile 00/08
Final Fantasy 00/11
Breath of Fire Ⅳ 00/11
Dragon warrior Ⅶ 01/10

 

FF7もそうでしたが◯決定は「日本版での決定ボタンを変えずに海外版出してるな?」という所でしょうか、それ以外は綺麗に全て✕決定です。販売がSCEAからSquare Electronic Arts*5に変わったFFは8から✕決定になりました。では何故◯決定のままだったんだFF7

気になるのは海外開発のゲームに多い、謎の勢力「✕決定△キャンセル」です…何の影響だこれは。初の上ボタンキャンセル勢力登場です、カプコンまで✕決定△キャンセルにしてます。◯キャンセルが広まる前に一部で△キャンセルが広まったのでしょうか。◯✕決定△□キャンセルを変な取り込み方したとも解釈できるかもしれません。決定は✕押してキャンセルは△って押しづらくない?

Lemmings 3Dはマウス対応で、マウスの左ボタン(決定ボタン)が✕、右ボタンが◯に対応していました。確かに✕と◯の並びも左に✕ボタン、右に◯ボタン。

 

PC-FXのFX-PAD(94年12月)

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PCエンジンの次世代機に当たるPC-FXPCエンジンのアーケードパッド6をそのまま持ってきた感じのFX-PADですが、6ボタン分あってやたら多かった連射切り替えスイッチは消滅しモード切替スイッチが2つになりスッキリしました。このスイッチはゲーム側から状態を確認できて、その状態に合わせてゲームの動作を変えるという用途に使える(例えば消滅した連射切り替えスイッチとして使ったり)、なかなか珍しい汎用のスイッチとなっています。

6ボタンありますがカプコンの6ボタン格闘ゲームは出ていません、というか画面に2人並ぶタイプの普通の対戦格闘ゲーム自体1本も出ていません。

ボタン構成はアーケードパッド6と同じ。決定ボタンもPCエンジン同様ですね、Ⅰで決定Ⅱでキャンセルのまま。

 

バーチャルボーイのコントローラ(95年7月)

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ゴーグルを覗き込むことで立体視が可能というバーチャルボーイ。電池駆動だけど携帯するには大きく、使う時は据え置く必要があり、でも据置機みたいに別途テレビは必要ない、携帯機なのか据置機なのか分類し難いゲーム機。

四角い電池ボックス(バーチャルボーイゴーグル側ではなくコントローラー側に電池を入れる)のそれぞれ左右から十字キー&2ボタンのパッドがくっついてそこから更にグリップが伸びる、みたいな変な独特な形状。コントローラーの右に十字ボタンがあってボタン類まで含めて左右対称なのも独特ですが、ボタン構成は右にも十字ボタンがある他は左の十字ボタン・SELECT・START・B・A・L・Rと意外と普通です。ボタンの名称は2つの十字ボタンがそれぞれL十字ボタンとR十字ボタン、LRはLトリガーボタンとRトリガーボタンとなっています。LRはSFCのLRよりも64のZに近いかも。

左右の十字ボタンはDUALSHOCKの左右アナログスティック同時使用のような使い方をします。L十字で左手・R十字で右手を動かすとか、L十字で向き回転・R十字でスライド平行移動とか、L十字でキャラ移動・R十字で押した方向へ投げ分けとか。もちろんR十字ボタンを使わないゲームも多いです、テトリスで十字ボタンは2個必要ない。

形状は独特ですが決定ボタンはゲームボーイ同様Aで決定Bでキャンセル。

 

NINTENDO64のコントローラ(96年6月)

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アナログスティック採用については後で詳しく触れます。

こちらもなんだか独特な形ですが、左右にグリップ(レフトグリップとライトグリップ)があるコントローラーからセンターグリップが伸びた、と解釈できる形状ではないでしょうか。

グリップが3つと言ってももちろん第3の手を持つ者専用コントローラーとかではなく、この3つのグリップの内2つを握ってプレイすることで、アナログスティックと十字ボタンと6ボタンを使い分けるという仕組みのコントローラーです。それぞれ、

  • レフトグリップ:十字キー(あっ名前が十字ボタンじゃなくなってる)とLトリガーボタンを操作
  • センターグリップ:3Dスティック*6とZトリガーボタン(裏側にあり、銃のトリガーのように人差し指で押す)を操作
  • ライトグリップ:ABボタンとCボタンユニット(黄色の4ボタン)とRトリガーボタンを操作

となっています。Zボタンという名前は多分ボタンが奥方向にあるためかと(横方向のX軸と縦方向のY軸と前後方向のZ軸)。

2箇所握るグリップの組み合わせの通称があり、

  • ライトポジション:センターグリップとライトグリップを握る。多くのソフトで使用するスタンダードな持ち方
  • ファミコンポジション:レフトグリップとライトグリップを握る。十字キーとボタンで操作する昔ながらの持ち方。この持ち方のソフトはそれほど多くない
  • レフトポジション:レフトグリップとセンターグリップを握る。数本のソフトでしか使われていない

の3種類です。大抵はライトポジで少数がファミコンポジという感じでした。中にはトレジャーのように一度もライトポジを使わなかったメーカーもありますが。

握る場所が1箇所増えている分、コントローラーのサイズは大きいです。

Cボタンユニットは、バーチャルボーイのR十字ボタンのように2軸デジタル入力ボタン(いわゆる十字ボタン)として使うこともできますし、ABボタンとは別の4つ並んだボタンとして使うこともできます。これで、スーパーマリオ64ではABボタンをプレイヤーキャラのアクションに使うのとは別にCボタンユニットをカメラを操作するボタンとして使用(近年のゲームの右スティックでカメラを操作するのと同様)することで「三人称視点の3Dアクションをパッドで操作する場合視点をどうするか」問題に1つの解答を出しつつ、ABCボタンを6ボタンとして活用することで6ボタン格闘ゲームに対応することもできます。スマートな解決方法ですね~。

ちなみにカプコンの6ボタン格闘ゲームは1本も出ませんでした。あれ? *7

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コントローラーの裏側には拡張コネクタがあり、そこに差し込む周辺機器もいくつか出ています。データをセーブできるコントローラパック、振動機能を追加する振動パック、GBのカセットを差し込んでデータを読み込む64GBパックなどです。

振動パックは標準コントローラー初の振動機能ですが、この時は内蔵ではなく外付けでした。単4電池を2本入れる必要があり結構重くなります。


ABボタンの位置が、プロトタイプの時のSFCと同じくAボタンが下、Bボタンが左になりました。これで、「下のボタンで決定」と「Aボタンで決定」を両立できるようになりました。やったね! 実際のゲームでも決定ボタンはA決定Bキャンセルです。これで今度こそ任天堂サードパーティも下ボタン決定で統一だ…。そうこうしてる間に他所で右ボタン決定を受け継ぐ新勢力が出ましたが。

SFCの4つ並んだボタンはどれがメインなのかよくわからないところがありましたが、Cボタンの1つ1つはABボタンより小さく色も1色なので、ABがメイングループでCがサブなのがわかりやすくなったのではないでしょうか。

 

標準コントローラーへのアナログスティックの採用

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家庭用ゲーム機の歴史は、パドルコントローラーというツマミを回して1軸のアナログ入力が可能なコントローラーから始まりましたが(2つ使えば2軸)、その後1つでX軸とY軸の2軸入力可能なデジタル8方向のレバーやスティックに置き換わり、ファミコンがヒットしてからは十字ボタンの影響で平たい方向キーが採用されていきました。

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64では本体に同梱の標準のコントローラーに2軸アナログ入力のスティックが採用されました。ファミコン以降、別売りならアナログ入力可能なコントローラーも存在していますが標準のコントローラーに採用されるのは初ではないでしょうか。

デジタル8方向と違い方向が360度無制限で、0か1かのデジタルと違いスティックを少しだけ倒す・ゆっくり倒すなどの操作も可能になりました。角度が自由なポリゴンの3D空間だと8方向限定では直接行けない角度が頻繁にできてしまうという問題を、入力方法の変更で解消しています。

64の3Dスティックという命名は、3Dポリゴン時代に合わせた、3D空間を思いのままに操作するのに最適なスティックということでしょうか。なお入力はX軸Y軸の2軸アナログで、スティック押し込みとかはありません。それ2Dじゃね?

3Dスティックの周囲の外枠は円ではなく八角形になっています。これにより上などに正確に入力しやすく、画面に対して真っ直ぐ前に移動するなどの操作がしやすくなっています。センターグリップを握るとスティックに対して親指が真っ直ぐ当たるのも、真っ直ぐ前移動がしやすい要因。8方向外枠の欠点は、スティックをグルグル回す操作をした場合に45度ごとにガクガクする所。

 

セガサターンセガマルチコントローラー(96年7月)

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Photo by  Evan-Amos / CC BY-SA 3.0 / trimming and color adjustment from original

 

元々セガはアーケードではハンドルや操縦桿など専用筐体ものでアナログ入力をよく使っていて、サターン用にもレーシングコントローラーや操縦桿のようなアナログミッションスティックなどの大きめの周辺機器を発売しアーケード移植作などで使用できました(マルコン発売後のソフトはそれらに加えてマルコンのアナログ入力にも対応)。

今回手で持つタイプのコントローラーにアナログ入力を付け、しかも上部に64コン同様拡張ソケットもあり(でもソケットに挿す拡張ユニットは出ませんでした)、かなり64の影響が垣間見えます。サターンのマルコンは、64が延期で発売が後ろにずれ込んだ結果64発売の翌月という早さで発売されています。64のコントローラー初公開の時点でセガもすぐに手持ちアナログコンを検討したのだろうか。

カラーリングは、これより4ヶ月ほど前に出た廉価版の白いサターンに付いているコントローラーと同じです(LRトリガー・STARTボタンやABCボタンが別々に色分けされている)。

LRトリガーがストロークのあるアナログになっていて、アクセルの入力加減を調節したりという用途で使用されています。

64のようにグリップを握り直す必要なくアナログキー(スティックではない)と方向ボタンが両方同時に使えそうな位置にありますが、実際は排他利用で、下にあるモードスイッチでどちらか一方を選んで使用します。

同時発売ソフトは「NiGHTS into dreams...」 マルコン同梱版もあります。スーパーマリオ64も64のコントローラーを存分に活かしたソフトでしたが、ナイツもマルコンのアナログキーを存分に活かしたソフトです。というか最適すぎてマルコン自体がナイツのためのコントローラーと言われたりします。アナログキーをスムーズにくるくる回転させる操作が方向ボタンではできない操作感で気持ち良いです(64コンだったら八角形の外枠でガクガクする)。

ファイティングパッド6BやDUALSHOCKのような本体に同梱される標準コントローラー化がされることはなく、別売り周辺機器のままでした。レーシングコントローラーやアナログミッションスティックに対応するアーケード移植作はマルコンも対応しましたがそれ以外のソフトのマルコン対応はあまり広がっていません(ソニックジャムやバーニングレンジャーなど)。3Dに強いのはPS1でありサターンは2Dや格ゲーに需要が強いというのもマルコンの需要に影響あるのかも。

 

プレイステーションのアナログコントローラ(97年4月)
DUAL SHOCK(97年11月)

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画像はDUALSHOCKの方。初代DUALSHOCKってDUALとSHOCKの間にスペースあるのが当時の正式名称?DUALSHOCK 2にはスペースなし。

PS1のアナログコントローラーは出てから半年ちょっとでDUALSHOCKとしてマイナーチェンジし、本体に同梱されるようになりました。どちらも大まかには同じですが、DUALSHOCKは振動が2種類になっているなど細かい違いがあります。


初期コントローラーにアナログスティックを2本付けて、振動機能を内蔵しました。アナログも振動も64の影響だとは思いますが、振動機能の内蔵化が便利。

DUALSHOCKになって振動が2種類になりました、細かい振動と回転速度遅めの振動。前者が「ヴィーーーン」なら後者は「ドゥルンドゥルン」みたいな感じ。初めて体験した時は楽しくてわざといろいろ振動させてました。

元々のコントローラーを見慣れてるとちょっとスティックの後付け感がある一方、左右対称のシルエットは維持しています。右スティックだけでなく左スティックも手から離れた位置にあり親指を伸ばして操作するため、左スティック使用中は手の小さい人ほど親指が疲れたりしっかりグリップを握れなくなったりL1L2が押しづらくなったりします。また、64コンやマルコンと違い親指がスティックに対して斜めに当たることになるので、スティックを真っ直ぐ前に倒しているつもりでもなんか曲がってる、みたいになりがち。

64コンと違い握り直さなくてもスティックと方向キーを併用できます。PS1の頃は別用途で併用することはあまりないですが、その後スティックをメインに使いつつ方向キーを4ボタンとして使うゲームも増えていくので結構重要。

アナログスティックは押し込むこともできます、左スティック押し込みはL3ボタン、右スティック押し込みはR3ボタンという名称になっています。

左にアナログスティックを付けるのはわかるけど右にもスティックって何に使うんだろう、と初公開当時は思ったものです。実際、右スティックは変わった操作方法のゲームで使われる程度で、オーソドックスな操作のゲームでは左スティックと違い存在自体無視されがちでした。用途が謎。

初の「アナログコントローラ専用ソフト」であり右スティックを攻撃などに使う(スティックを倒した方向に攻撃。VBマリオクラッシュ的な使い方?)サルゲッチュ(99年6月)ではパッケージ裏に「右スティックに朗報!?」という言葉が。ネタにされてる所に当時の右スティックの扱いが垣間見える。

64のマリオでは、左はスティック(移動)・右はAB(アクション)とCボタンユニット(カメラ操作)という「左で2軸入力+右でボタンまたは2軸入力」な操作体系で右手はアクションとカメラ操作を使い分けていましたが、PSでもそれと同様に右スティックを「右でボタンと使い分ける2軸入力」としてカメラ操作に割り振るのが一般的になるのはもう少し先になります。


PS1のライフサイクルの1/3くらい経ったところで本体に同梱されるコントローラーがDUALSHOCKに切り替わったので、アナログ対応ソフトは多いです。PS1を持っていても初期のアナログなしコントローラーを知らないという人も珍しくないのではないでしょうか。

 

 

 

あぁ、前回のその1の時の文字数を超えてしまった、その2でXboxまでやるつもりでしたが今回はここで止めます。話が全然進んでなーい。コントローラーの説明がどうしても増えてしまうなぁ。全3回のつもりだったけどこれは全4回になるな…。

 

 

次(その3)はこちら。

u-mid.hateblo.jp

*1:標準のコントローラーがABCとLRの5ボタンにも関わらずスーパーストリートファイターⅡXが出た3DOでは、SFCのSTARTボタンに相当するPボタンをも攻撃ボタンに利用するという荒業を使っています。

*2:SUPER CD-ROM²との一体型本体であるPCエンジンDuoの2番目の廉価版(Duo→Duo-R→Duo-RX)

*3:NECグループのレコード会社で、PCエンジンPC-FX向けのソフトや周辺機器の製造・販売も行う。

*4:メガドライブコントロールパッドはそういう設計になってて対応ソフトもあります。Atari Lynxも逆さ持ち対応。

*5:北米のEAと日本のスクウェア合弁会社。当時は日本でEAスクウェアがEAのソフトを、北米ではSquare EAがスクウェアのソフトを販売していた。

*6:ふりがなは"サンディスティック"です、"スリーディー"でも"さんディー"でもなく"サンディ"です。

*7:スト2同様の6ボタン配置の、移植ではなくオリジナルの対戦格闘ゲームは出た。

ゲーム機のコントローラーのボタン配置と決定ボタンの変遷(その1)

この前PS5で決定ボタンが✕ボタンに変更されるという話題がありました。

nlab.itmedia.co.jp

前々からゲーム機のコントローラーのボタンの変遷についてまとめてみたいなーと思っていた所にこの決定ボタンの話題が来たので、ちょうど良い機会ということでブログにまとめてみます。

 スーファミの決定ボタンについて調べたらやたら長くなったので、そこで一旦区切って「その1」としてます。その3まで書く予定。

 

 

 

ファミリーコンピュータのコントローラ(83年7月)

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十字ボタンとゴムボタンはゲーム&ウォッチから継承されていますが、A・Bボタンは発売の翌年プラスチックのボタンに変更されています。カードのような長方形で、ジョイスティックと違ってもし踏んでしまっても痛くないし壊れにくい。本体に差し込んで収納もできます(当時の家庭用ゲーム機の中には本体に差し込んだり載せたりして収納する機構を持つ物があった)。

右からA・Bの順になっています。文章を横書きする場合左から順にABC…みたいに書きますが、ファミコンは逆です。まさか縦書き?その後のゲーム機でもアーケードゲームでも左からA・B…が多いです、右からは任天堂と、ファミコンに倣ったPCエンジンくらい?1つ目のボタンを一番外側に配置したかった、とかでしょうか。

決定ボタンについては、ドラクエがヒットしてからはAで決定Bでキャンセルが増えていった印象です。そもそもアクション性のないRPGであるドラクエ1が出るまでは何らかの選択をボタンを押して決定するという場面自体無いゲームジャンルの方が多いです。

以下、1986年までのアクションやシューティング以外のゲームのボタン操作について、わかった範囲で。

タイトル 発売時期 ジャンル A B
五目ならべ 連珠 83/08 TBL 石を打つ 投了
麻雀 83/08 TBL ツモ・選んだ牌を切る 選んだ鳴きや上がりを決定
4人打ち麻雀 84/11 TBL 選んだ牌を切る 選んだ鳴きや上がりを決定
本将棋 内藤九段将棋秘伝 85/08 TBL 駒を持つ・打つ 待った
ポートピア連続殺人事件 85/11 AVG 決定 キャンセル
ドラゴンクエスト 86/05 RPG 決定 キャンセル
ミシシッピー殺人事件 86/11 AVG コマンド決定 メモをとる等
ディープダンジョン 86/12 RPG 決定 キャンセル

ポートピアの開発者はドラクエと同じ堀井雄二氏です。

1986年で決定する場面があるアクションゲーム等で見てみると、「魔鐘」はAでアイテム買う・使う、「がんばれゴエモン」もAでアイテム買う、「スーパースターフォース」「ワルキューレの冒険」「シャーロックホームズ」はBボタンでアイテム決定、とまだバラバラです。

ゲームを始める時押さなければいけないSTARTボタンこそが、ジャンルを選ばない真の決定ボタンなのかもしれません。

 

セガマークⅢのジョイパッド(85年10月)

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Photo by  Muband / CC BY-SA 3.0 / trimmed from original


ファミコン以前の他の家庭用ゲーム機同様のジョイスティック型コントローラーだったSG-1000から、SG-1000Ⅱでファミコンタイプになり、末期にボタンがゴムボタンからプラスチックボタンになり、そしてその次の世代であるセガマークⅢでもそれが受け継がれています。

ボタン構成は、方向ボタンと、ボタン名は書いてませんが左から1ボタン・2ボタンです。海外版セガマークⅢの逆輸入であるマスターシステムコントロールパッドではボタン名も書いてあります。

SG-1000Ⅱ同様方向ボタンの真ん中につまみを取り付けてレバー風に操作できます。操作しづらいけど。というか、つまみなしでもファミコンの十字ボタンと比べると操作性は悪いけど。

ドラクエ2と3の間に出たマークⅢ初のRPGファンタシースター」は、ドラクエと同じく右の2ボタンで決定、左の1ボタンでキャンセルです。

  

PCエンジンパッド(87年10月)

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Photo by  Muband / CC BY-SA 3.0 / trimmed from original


ファミコンとだいたい同じです、操作感も同様。ボタン名はファミコンの「十字ボタン・SELECT・START・B・A」から「方向キー*1・SELECT・RUN・Ⅱ」と少しずつ変わっています。A・BがⅠ・Ⅱに。

STARTではなくRUNなのが、BASIC(プログラム言語。プログラムを開始するコマンドが"RUN")も作ってるハドソンが関わっているハードらしいかもしれないとか言いながら実際は関係ないかもしれない。

ドラクエヒット後なので決定ボタンはファミコンのAボタンに相当するⅠボタン。

 

メガドライブコントロールパッド(88年10月)

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手のひらに当たる部分がグリップを意図して丸みを帯びていて手にフィットする形になっています、そして厚め&大きめ。アメリカンサイズ?マスターシステム同様ボタン名が書かれるようになりました。

方向ボタンが意図せず斜めに入ったりA・B・Cボタンも硬めだったりで、慣れないと使い心地が悪い部分も。

独立したSTARTボタンが追加されましたが、ファミコンと違って少し斜めです。右親指を伸ばすとちょうど垂直に当たるので押しやすい。A・B・Cボタンの配置も同様に斜めに並んでます。

さてボタンが3つに増えましたが決定ボタンはどれなのか。主にCで決定・Bでキャンセルでした。右端のボタンが決定ということですね。Cに加えてAでも決定できるゲームも多いです。

ときどきAで決定・Bでキャンセル(Cは別の役割)なゲームもあります。「A決定Bキャンセル」は言葉の響きではファミコンと同じだけど位置は別物。

 

ゲームボーイ(89年4月)

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ボタン構成・配置はファミコンと同じですが、START・SELECTの向きやA・Bの並び方が半年前発売されてるメガドライブ同様斜めになっています。後に出る小型化したゲームボーイポケットとそれ以降はSTART・SELECTは斜めでなくファミコン同様に戻ります。

決定ボタンはこの頃のファミコンと同じくAで決定・Bでキャンセル。ボタン構成同じですしね。

 

ゲームギア(89年4月)

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セガマークⅢをベースにした携帯ゲーム機。
こちらも右側の2ボタンで決定、左の1ボタンでキャンセル。

 

スーパーファミコンのコントローラ(90年11月)

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右親指で押すボタンが増えました、ファミコンでは横にA・Bと並んでいたのがひし形状にA・B・X・Yが配置されています。ボタン名のアルファベットやボタン周りの明るいグレー部分を見るに、AとB、XとYがそれぞれ別にグループ分けされてるようにも見えます。また、人差し指で押せる位置にL・Rボタンも追加されています。

スーパーファミコンは本体の発売と同時にスーパーマリオシリーズの最新作スーパーマリオワールドが発売になっていますが、その操作ボタンの変化がこちら。
 

  ダッシュ ジャンプ
ファミコンスーパーマリオ1~3 B A
スーファミスーパーマリオワールド  Y B

 

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ファミコンのAとBがそのままYとBに変わっています(Aボタンはスピンジャンプという新技)。その他の任天堂のゲームも、メインはBとYでサブにAやXという操作が多い。

両手でコントローラーを持って右手親指を伸ばすと親指が斜めにYとB(またはXとA)に乗る形になる一方、AとBの間に少し隙間があるためBを押しながらAも押すというのはファミコンと比べてやりにくくなっています。

任天堂としては、BとYをファミコンのAとBに相当するものとして作っていた節があります。余談ですが、ファミコンスーファミのコントローラーは互換性がありシリアル通信でボタン情報を受け取っていて、そのボタン情報の受け取る順番が以下のようになっているのです。

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
FC A B SELECT START        
SFC B Y SELECT START A X L R

ボタン名ではABとXYなのに、ハードウェア的には追加ボタン扱いはXYLRではなくAXLRで、BとYはファミコンのAとBに相当します。*2 …となると何故ボタン名がA・BじゃなくてB・Y?「右端はAボタン」というのを変えると混乱を招きかねないという判断?

決定ボタンもBボタンなマリオワールドやマリオカートをプレイして「スーファミではA・BボタンではなくB・Yボタンメインで行くんだな!」と子供心に思ったものです。

 

スーパーファミコンの決定ボタンはどれなのか?

ということで各タイトルの決定ボタンを確認してみましょう。めーっちゃ検索しました。説明書の記載や検索して出てきたサイト等の情報です、実際にプレイしてみると説明書に記載されていないものの他にも同様に機能する別のボタンがあったりします。*3 もちろん検索しても情報が見つからなかったのでリストに無いという理由のタイトルもかなり多いです。

決定する場面がない・STARTボタンのみ・ABYどれかで決定・ABXYどれでも決定というケースはリストから省いています。

まず90~91年。

タイトル メーカー 発売時期 決定 キャンセル
スーパーマリオワールド 任天堂 90/11 B  
ボンバザル ケムコ 90/12 AX  
アクトレイザー エニックス 90/12 B Y
ジャンボ尾崎ホールインワン HAL研究所 91/02 AB XY
ダライアスツイン タイトー 91/03 A  
シムシティ 任天堂 91/04 B  
ドラッケン ケムコ 91/05 A B
ガデュリン セタ 91/05 A B
イースⅢ ワンダラーズフロムイース トンキンハウス 91/06 B Y
機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122 バンダイ 91/07 A B
がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻 コナミ 91/07 B  
ファイナルファンタジー スクウェア 91/07 A B
エリア88 カプコン 91/07 B  
スーパー三國志 光栄 91/09 A B
悪魔城ドラキュラ コナミ 91/10 A B(サウンドテストでの音停止のみ)
ゼルダの伝説 神々のトライフォース 任天堂 91/11 B  
スーパーワギャンランド ナムコ 91/12 AB XY
ちびまる子ちゃん 「はりきり365日」の巻 エポック社 91/12 A B
ラグーン ケムコ 91/12 A B
ダンジョンマスター ビクターエンタテインメント 91/12 B A
SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 大いなる遺産 エンジェル 91/12 A B
バトルコマンダー 八武衆、修羅の兵法 バンプレスト 91/12 B A


すっごいバラバラ。

10本くらいで済ますつもりが、あまりにバラバラすぎてどんどん調べてしまった。

メーカー毎に方針が違い、任天堂エニックスはB決定ですがケムコスクウェア・光栄あたりは最初からずっとA決定で行く気満々です。

これはやはりファミコン時代のドラクエの影響力の凄さというか、「Aボタンで決定、Bボタンでキャンセル」という言葉の響きがそのままスーファミにも適用された結果なのでしょう。配置よりもボタン名。B決定と比べて、A決定のゲームでBキャンセルがセットになってることがわりと多いのもそのせいかも。

スーパーファミコンでは、売上や人気度的にはまずFF4が「RPGはA決定Bキャンセル」を決定づけたのではないでしょうか。

ダライアスツインはゲーム中の他操作でもY・B使わずA・Xを使うという特異な例。Y・Bの方が持ちやすくない?

 

続いて92年。

ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説 バンダイ 92/01 A B
ロマンシング サ・ガ スクウェア 92/01 A B
ソウルブレイダー エニックス 92/01 BY  
ドラゴンスレイヤー英雄伝説 エポック社 92/02 A B
弟切草 チュンソフト 92/03 A B(文字入力時1文字戻す)
カードマスター リムサリアの封印 HAL研究所 92/03 A B
ウルティマVI 偽りの予言者 ポニーキャニオン 92/04 A B
ヘラクレスの栄光Ⅲ 神々の沈黙 データイースト 92/04 A B
斬Ⅱスピリッツ ウルフ・チーム 92/05 A B
キャプテン翼Ⅲ 皇帝の挑戦 テクモ 92/07 A B
スーパー桃太郎電鉄 ハドソン 92/08 A B
スーパーマリオカート 任天堂 92/08 B  
ドラゴンクエスト天空の花嫁 エニックス 92/09 A B
真・女神転生 アトラス 92/10 A B
ウィザードリィ・Ⅴ 災渦の中心 アスキー 92/11 A B
タイニー・トゥーン アドベンチャーズ コナミ 92/12 B Y(一部ボーナスゲーム)


あーもう趨勢はA決定です、B決定が続いていたエニックスドラクエ5でとうとうA決定Bキャンセルに転向、これがトドメとなったかこれ以降国内サードパーティ製は調べても調べても9割がたA決定です。

ちなみにスクウェアの中でも聖剣伝説2(93年8月)はB決定Yキャンセルです、突然どうした?聖剣伝説3(95年9月)は他同様A決定Bキャンセル。

任天堂コナミでB決定を見かけたので、A決定だらけの他社はここらで調査を打ち切って両社のゲームを確認してみました。

まず任天堂、96年まで。なお93年はスーパースコープやらマウスやらでそもそもABXYじゃなかったり、決定ボタンの記載が無かったり(スターフォックス*4マリオコレクション)でリストにはありません。

ファイアーエムブレム 紋章の謎 任天堂 94/01 A B
スーパーメトロイド 任天堂 94/03 A Y(アイテム選択キャンセル)
ワイルドトラックス 任天堂 94/04 B Y
MOTHER2 ギーグの逆襲 任天堂 94/08 A B
カービィボウル 任天堂 94/09 A B
マリオのスーパーピクロス 任天堂 95/09 A B
パネルでポン 任天堂 95/10 A B
スーパーマリオRPG 任天堂 96/03 A B
星のカービィ スーパーデラックス 任天堂 96/03 A B
ファイアーエムブレム 聖戦の系譜 任天堂 96/05 A B
マーヴェラス 〜もうひとつの宝島〜 任天堂 96/10 A B

 

とうとう任天堂もAボタン決定Bキャンセルに屈している。

任天堂内製に限るならBキャンセルまで採用したのはマーヴェラスまで無かったとも言えなくもない?

 ヨッシーアイランド(95年8月)はABXYどれでも決定でした。実際にプレイしてみたら文章送りがAのみでBが使えないのが任天堂の変化を感じる。

 

次にコナミ。少し遡って既出の91年から。

がんばれゴエモン ゆき姫救出絵巻 コナミ 91/07 B  
悪魔城ドラキュラ コナミ 91/10 A B(サウンドテストで音停止のみ)
タイニー・トゥーン アドベンチャーズ コナミ 92/12 B Y(一部ボーナスゲーム)
Pop'nツインビー コナミ 93/03 B A(文字入力時1文字戻す)
魍魎戦記MADARA2 コナミ 93/07 A B
実況ワールドサッカー PERFECT ELEVEN コナミ 93/11 A B
がんばれゴエモン2 奇天烈将軍マッギネス コナミ 93/12 B  
実況パワフルプロ野球'94 コナミ 94/03 AB XY
がんばれゴエモン3 獅子重禄兵衛のからくり卍固め コナミ 94/12 B  
悪魔城ドラキュラXX コナミ 95/07 A B
実況ワールドサッカー2 FIGHTING ELEVEN コナミ 95/09 A B
ときめきメモリアル 伝説の樹の下で コナミ 96/02 A  


ん?「コナミがB決定」というより「ゴエモンがB決定」だな?コナミも他社よりはB決定が続いた方ですが。ゴエモン関連作はこの後にも2作出ていますが(「きらきら道中」と「それ行けエビス丸」)、そちらは確認できませんでした。B決定を貫けたのだろうか。

極上パロディウスと実況おしゃべりパロディウスはABYどれかで決定でした。

 

じゃあアメリカのスーファミことSNESの場合は?

スーファミの決定ボタンについて検索してて思ったんですが、「日本はドラクエのヒットでA決定が広まりスーファミになっても任天堂のB決定を覆したけど、ドラクエが日本みたいにヒットしてないアメリカでは?」という疑問が湧いてきました。

ということでSNESでも少し調査してみました。主に国外開発ソフトについてです、国内開発ソフトのSNES版は省いています(SNES版でもA決定の場合が多い)。

タイトル 発売時期 決定 キャンセル
NCAA Basketball 92/10 A B
Cal Ripken Jr. Baseball 92/12 B  
Wing Commander: The Secret Missions 93/09 A  
The Wizard of Oz 93/10 B Y(文字入力時1文字戻す)
NHL Stanley Cup 93/11 AB XY
Super Solitaire 94/01 B Y
Rex Ronan: Experimental Surgeon 94/05 A  
TNN Bass Tournament of Champions 94/11 A  
Addams Family Values 95/02 B  
Kyle Petty's No Fear Racing 95/04 A B
Doom 95/09 A B
Madden NFL '96 95/11 B X
War 2410 95/12 A B
Wayne Gretzky and the NHLPA All-Stars 95/12 A  
Bass Masters Classic: Pro Edition 96/07 B  
NBA Hangtime 96/11 B  
NHL 98 97/12 B  

 

リストで見ると時期に関わらずA決定とB決定が混在している感じに見えます(国内開発ソフトを加えるともっとA決定が増える)。が、実際はA決定よりもB決定よりも多かった、とあるタイプがあります。リストに載せてない「STARTボタンのみ・ABYどれかで決定・ABXYどれでも決定」というタイプです。

RPGが強い日本と比べてスポーツものやシューティング、アクションが多いアメリカでは「1つ前に戻る」という場面が相対的に少なく(モードセレクト画面やオプション画面だけだったり)、1つ前の画面に戻る場合はボタンキャンセルが無くても「Exitを選んで決定」で戻るケースが多いのです。

どのボタンでもいいからExitを選んで押せば戻れる形式なら、どれが戻るボタンか知るというステップが必要無く、文字でもExitと書いてあってわかりやすいんですね。キャンセルボタンがすでに共通認識としてあるならボタン一発で戻れる方が手っ取り早いのですが。

ということで、あくまで自分で確認した一部のソフトからの個人的印象ですが、「決定ボタン・キャンセルボタンのセットがある」というドラクエでは普通の概念自体が日本と比べて薄い印象です。説明書に書いてないだけで実際にプレイしたらキャンセルボタンもあるのかもしれませんが。

晩年の方のB決定は当初の任天堂のB決定の名残というよりアメリカのPS1の✕決定の影響かもしれない(右親指で押す4つボタンの下のボタンという点で)。

 

こういう配置だったら?

元々ハードウェア的にBとYがファミコンのAとBに相当する上任天堂がB決定でゲームを作るなら、最初からBとYの位置のボタンをAとBにしていればよかった気もします。

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これはスーファミのABXY配置を時計回りに90度回転させた図です(ボタン名だけ変えれば別に色まで変える必要は無いですが)、こうすることで、

  • 右親指のホームポジションにしやすい位置(下ボタンと左ボタン)で、決定もキャンセルも親指を移動させずにすぐ押せる
  • 「A決定Bキャンセル」という言葉ををファミコンからそのまま受け継げる(決定ボタンが各社バラバラにならない・ユーザーも混乱しない)
  • X・Yという、横軸縦軸を意識させる名前(数学のグラフなど)でありながらYが横・Xが縦に位置するという状態を解消できる(Z・YとかではなくわざわざXから開始でX・Yなのに何故Xが上でYが右なのか)

3つ目はまぁどうでもいい話ですが、右手側に上下左右4つボタンが来るケースではこのスーファミ配置踏襲以外の機種ではどれもXが横・Yが縦に来てるんですよね。無用な混乱を防ぐためでしょうか。

このスーファミの「決定ボタンの翻意」という経験も影響しているのか、この後任天堂据置ゲーム機では「まず押すボタン」のわかりやすさが意識されていきます。

 

 

その1はここまで。

その2では「ストリートファイター2、ご家庭に降臨」「デジタル機器にアナログが追加」「3機種ついに決定ボタン統一(一部地域を除く)」あたりまで書くつもりです。

11/21追記:その2をアップしました。

u-mid.hateblo.jp

が、「デジタル機器にアナログが追加」の時点でその1の文字数を超えてしまいました、このペースじゃその4まで続きそう…。

 

追記2:

id:gaball スーファミのプロトタイプはAが下、Bが上、XとYが座標通りなんだよね。製品版でわざわざ変えたのは理由があるはず。 http://captain-alfred.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/prototype-0792.html 

うわーホントだ!「こういう配置だったら?」で挙げたボタン配置そのまま!XYというアルファベットといいコントローラーの信号でのボタン順といい、この配置である方が自然ですよね。

調べてみたところ、最初のボタン名はABCDEFで、その次にCDボタンがXYボタンに・EFボタンがLRボタンに、と位置に合わせたボタン名に変わり、最後にABXYボタンが90度左回転しXYボタンが位置に合わせた名前じゃなくなった&ハードウェア内部は変更されていないのでコントローラーの信号としてはファミコンのABボタンに当たるのがスーファミではBYボタンになった、という流れのようですね。

となると何故製品版でボタン名を90度左回転させたのか…。やはり一番外側に1つ目のボタン(Aボタン)を配置したかったとかか。

インタビューではAボタンを右に置いた上でBボタンをAの左上に置くか(Bを押しながらAを押すのがやりやすくなる)Aの左下に置くか(ABの並びがゲームボーイのABと統一できる)で迷ったという発言もあって、なんらかの理由によりAボタンを右に配置する事を重視しているようにも見えますね。

topics.nintendo.co.jp

当時のゲーム誌に公開されたスーパーファミコンの画像を見ると、Bの配置を迷ったというよりAを下に置いてBをその左上に置くのかAを右に置いてBをその左下に置くのか迷ったようにも見えますが(Aを右に置いてBをその左上に置いた画像が見当たらない)。

製品版もこのプロトタイプの形のまま出ていれば、Switch等でも採用されるスーファミ配置のABXYも、日本のPS1の◯✕△□も、下のボタンが決定になっていたかもしれませんねぇ。ただ日本で◯決定・海外で✕決定の分断は変わらないかもしれないので、今とは別の一波乱が起きているかもしれない。✕ボタンが左に配置とか。

 

*1:PCエンジンのゲームソフトの説明書を見ると、初期の数本だけ「十字キー」表記で、その後すぐ「方向キー」に変更されています。何かあったんですか?形状的に十字ではないってなった?

*2:ファミコンスーファミコントローラーを繋いでスーパーマリオ1をプレイすると勝手にYダッシュBジャンプになります。

*3:例えばマリオワールドは実際はAB決定XYキャンセル、マリオカートはB決定Xキャンセル、ゼルダはABXY決定、と、試しに押してみたら同じ役割の別ボタンが色々ありました。

*4:実際に押してみるとAB決定XYキャンセルっぽい。

ポプテ~ん #ポプテピピック

WebGLの置き場所に困った末、はてなIDあるんだからとはてなブログに投稿。

 

スマホブラウザ向け縦画面版はこちら。右下の矢印タップでフルスクリーンにした方がプレイしやすいです。

Windows版のダウンロードはこちら。 

ポプテピピックのあの落ち物パズル。キーボードで操作可能、スマホ向け版は後述。ジョイパッドも一部ブラウザで対応。
まずゲーム画面をクリックしないとキーボード操作きかないかも。音はありません。

 

・キーボード操作方法(ゲーム画面の左下にも書いてあります)

1P:左移動[A] 落下[S] 右移動[D] 左回転[V] 右回転[B]

2P:左移動[←] 落下[↓] 右移動[→] 左回転[2](テンキー) 右回転[3](テンキー)

 

ブラウザ上でフルスクリーンでプレイしたい場合はこちら。右下の矢印クリックでフルスクリーン。

 

 

↓これ作った時もう1つポプテピネタやりたいって言って早1年、途中まで作ってほったらかしになってたので、仕上げて公開しました。

www.nicovideo.jp

はてなブログ初めて使うんでよーわからん。